Q.法律事務所が5年先を見据えた経営計画を策定するには?

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執筆者士業ビジネス支援本部
コラムテーマ経営課題FAQ
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A.弁護士の供給過多など市場環境が厳しさを増す中、事務所の持続的成長には明確な「軸」が不可欠です 。5年先を見据えた経営計画を策定するには、業界の動き・トレンドなどの外部環境を正しく把握したうえで、事務所の強み・長所が生かせる領域を見つけることが何よりも重要です。

厳しい市場環境と「経営計画」が業績を分ける理由

現在の法律事務所業界は、人口減少が進む一方で弁護士の供給が過多になりつつあり、非常に変化の激しい時代を迎えています 。

船井総合研究所の研究会会員事務所に対して実施したアンケートによれば、弁護士1〜2名規模の事務所であっても、増収増益を実現している事務所の約半数は経営計画に対して何らかの取り組みを行っている一方、減収減益の事務所の75%は何も取り組めていないという実態があります 。

また、弁護士5〜10名規模の事務所では、増収増益事務所の60%が計画を発表する場を設けているのに対し、減収減益事務所の80%はそのような場を持っていません 。

これらのデータは、事務所の規模に関わらず、経営計画の有無が業績を左右する極めて重要な要素であることを示しています 。

ブレない軸を作る「経営理念」とビジョンの構築

5年先を見据えた持続的成長を実現するためには、まず戦略の土台となる「経営理念」を固めることが不可欠です 。

経営計画は、社会における存在意義を示す「パーパス(なぜ)」、日々の役割や理想の姿を定める「ミッション・ビジョン(何を)」、そして具体的な戦略や施策である「アクション(どのように)」という三層構造で構築されます 。

パーパス(存在意義)から逆算する5年後のビジョン

5年後のビジョンを描く際は、単なる売上目標だけでなく、「貴所が解決すべき社会の課題は何か」「どのような理想の社会を目指すのか」というパーパスから逆算して考えることが、変化に惑わされない軸となります 。

成長を加速させる「事業戦略」と「組織デザイン」

数値に落とし込む事業戦略

具体的な事業戦略においては、交通事故、離婚、相続、企業法務といった分野ごとに目標売上と構成比を整理し、紹介・HP・リピートといったチャネル別の受任・相談数まで数値を落とし込む必要があります 。

あわせて、値上げやLTV(顧客生涯価値)の向上といった具体的なアクションプランも策定します 。

フェーズに合わせた組織・マネジメント戦略

さらに、5年後の成長を見据える上で欠かせないのが組織戦略です 。

事務所の成長ステージに合わせて、マネジメントのあり方も「事件獲得中心」から「権限の委譲」や「組織の創出」へとシフトさせる必要があります 。

5年後に必要となる事務局長やパートナー弁護士といった役職を定義し、計画的な採用や賃上げ、人事評価制度の構築を盛り込むことで、理念を実現するための強固な体制が整います 。

このように、理念という土台の上に数値計画と組織デザインを積み上げることが、5年先の成功を確実にする経営計画の要諦です 。

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執筆者 : 士業ビジネス支援本部

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