A.2026年度は頻繁な法改正やインフレ対応により、顧問料は上昇傾向にあります。相談と手続きの顧問の目安は10名規模で月額3〜5万円、50名で5〜7万円程度です。単なる手続き代行から、カスハラ対策や賃上げ支援等の「高付加価値コンサル」をセットにし、報酬単価を引き上げる動きが標準的です。
社労士業界において、2026年度は大きな転換点となります。
- 「今の顧問料設定は妥当だろうか?」
- 「他事務所はどう動いているのか?」
――多くの事務所経営者が抱くこの疑問に対し、結論から申し上げます。
2026年度の顧問報酬は、頻繁な法改正への対応工数の増加や、インフレに伴う人件費・印刷コストの上昇により、上昇傾向にあります。従来の「手続き代行」をベースとした価格帯から、15%〜20%程度の底上げが標準的となっています。
1. 2026年度の規模別・顧問報酬の目安
現在の市場相場において、相談業務と手続き業務をセットにした標準的な月額顧問料の目安は以下の通りです。
かつては10名規模で2万円を切る設定も見られましたが、現在は法改正対応の頻度やリスク管理の重要性が増しており、最低ラインが3万円以上にシフトしています。
これ以下の単価では、事務所としての利益確保(人時生産性の維持)が極めて困難になるためです。
2. 「手続き代行」から「高付加価値コンサル」への移行
単なる書類作成の代行として報酬を請求するモデルは、もはや限界を迎えています。2026年度に単価アップを成功させている事務所は、以下のような「高付加価値コンサル」を標準サービス、あるいはオプションとしてパッケージ化しています。
▼賃上げ・処遇改善支援
深刻な人手不足を背景とした賃上げ相談や原資確保の支援は、今や最大のニーズです。
▼カスハラ・ハラスメント対策
企業のブランドと従業員を守るための規程整備や、万が一の際の対応指針の策定。
これらを「別料金」とするのではなく、顧問契約の中に「戦略的労務アドバイザリー」として組み込むことで、月額単価を1〜2万円上乗せする動きが定石となっています。
結論
2026年度は「価値の再定義」の年
社労士の顧問報酬は、もはや「人数」だけで決める時代ではありません。
「企業の経営リスクをどれだけ肩代わりし、成長をどれだけ支援できるか」という価値の対価へと変貌しています。
10名規模で月額3〜5万円、50名規模で5〜7万円程度を適正相場としつつ、カスハラ対策や賃上げ支援といった時代のニーズをセットにする。この「高付加価値モデル」への転換こそが、事務所の利益率を高め、ひいては職員の待遇改善とサービス品質の向上に繋がる唯一の道です。



