Q.相続案件で法律事務所の生産性を高める仕組みとは?

  • 相続専門士業事務所
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執筆者士業ビジネス支援本部
コラムテーマ経営課題FAQ
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相続分野で生産性を高めるには、弁護士と事務局の「分業体制」が不可欠です。弁護士は法的判断や書面チェックなど資格必須の業務に専念し、資料収集や初稿作成などの定型業務を事務局へ移譲します。これにより弁護士の稼働時間を劇的に削減(成功事例:A.40時間→10時間)し、人時生産性を最大化させます 。

■ 相続業務が労働集約型に陥る根本原因

相続業務は事件単価が高い反面、戸籍や各種証明書の収集、膨大な取引履歴の精査、財産目録の作成、金融機関への照会など、煩雑な事務的工程が多数発生します。これらすべての工程を弁護士自身が抱え込んでしまうと、弁護士のキャパシティがそのまま事務所の売上の上限となってしまいます。結果として、どれほど案件を受任しても「人時生産性(1時間あたりの粗利)」が上がらず、労働時間が長引くばかりという構造的な課題に直面します。

■ 解決の鍵は「事務局主導」の徹底した分業体制

この課題を打破し、生産性を飛躍的に高める最大の鍵は、業務フローの細分化と「事務局主導の分業モデル」の確立です。

まずは全業務の棚卸しを行い、「弁護士資格が必須のコア業務(方針策定、法的判断、高度な交渉、調停出廷、書面の最終チェック)」と「事務局でも対応可能なノンコア業務(資料収集・分析、定型書面の初稿作成、顧客との事務連絡)」に明確に切り分けます。その上で、単に作業を依頼するのではなく、案件の進行管理そのものを事務局(パラリーガル)に権限委譲し、事務局が主体となって案件を前に進める体制へと移行することが重要です。

■ 業務の標準化

分業を正しく機能させるためには、単なる丸投げではなく、仕組み化が不可欠です。

遺産分割協議書などの定型的な書面は徹底的にひな形(フォーマット)を整備し、初稿は必ず事務局が作成するルールを設けます。さらに、ツールやAI等を導入し、事務局が整理・準備した情報を、弁護士が自身の都合の良いタイミングで確認し、最小限の指示を出す「プル型業務」を徹底します。これにより、弁護士は思考を分断されることなく、高度な法的判断のみに集中できるようになります。

■ 属人化を排除し、持続可能な高生産性組織へ

こうした「人・ルール・AI」を掛け合わせた仕組みを導入することで、1案件あたりにかかる弁護士の作業工数を従来の数分の一にまで圧縮することが可能になります。弁護士の稼働が減ることで、1人あたりの年間対応可能件数が劇的に増加し、事務所全体の粗利益の最大化に直結します。

個人の能力や記憶に依存する「属人化」を徹底的に排除することで、スタッフの入れ替わりや弁護士の採用難にも左右されない、強固で持続可能な高生産性組織を実現できるのです。

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執筆者 : 士業ビジネス支援本部

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