【激変する会計業界】相続手続きのコモディティ化時代に生き残るための「2つの道 」

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執筆者亀村 昇平
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高齢化が進み相続マーケットは拡大を続けていますが、同時に価格競争も激化しています。本日は、AI化や大手の参入が進む会計業界において、相続案件を扱う事務所が選ぶべき「生き残りの方向性」を解説します。


事業承継・相続特化で高付加価値化を実現する具体策とは?

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皆様、いつもお世話になっております。
船井総研の亀村でございます。

本日は、激変する環境下における今後の会計事務所の生き残り戦略についてお伝えします。

数字で見る会計業界の現状と「相続手続きのコモディティ化」

現在、日本は2030年に644万人の労働力不足が予測される深刻な人手不足に直面しています。
会計業界も例外ではなく、税理士試験の受験者数は2005年の約5.6万人から2024年には約3.5万人に減少する一方で、税理士法人数は約1.5倍に増加しており、熾烈な人材獲得競争と競合激化が起きています。

一方で、高齢者人口の増加に伴い、相続税の申告件数は2024年に約16万件、課税割合も過去最高の約10.3%に達し、相続・事業承継マーケット自体は成長を続けています。しかし、市場が拡大する一方で、テック企業の低価格サービス(better相続やAI相続など)や大手士業法人の参入により、「手続き業務」のコモディティ化(一般化)が進んでいます。

結果として、単なる「相続税申告代行」だけでは価格競争に巻き込まれ、BtoC市場における広告費高騰などでCPA(顧客獲得単価)も著しく悪化しているのが現状です。

生き残るための2つの戦略:相続特化(LTV最大化)か、付加価値としての事業承継か

このような環境下で、現在相続業務を行っている事務所が生き残るには、大きく2つの戦略があります。顧客のニーズはすでにAIが得意とする「作業」から、税理士にしかできない次の一手となる「判断」へとシフトしています。

相続特化(LTV最大化モデルへの転換)

単発の相続税申告(点)から脱却し、生前対策(遺言、家族信託、生命保険提案など)から発生後の二次相続対策まで、顧客のライフステージに継続的・多角的に関わる(線)モデルです。AI活用や製販分離による生産性向上を図りながら、単なる申告を超えた「上流・下流工程」の高付加価値サービスで収益性を高める戦略になります。

事業承継支援による付加価値コンサルティング

既存の税務顧問先に対し、経営者の高齢化を見据えた事業承継・M&Aの提案を行う戦略です。ただ自社株評価をして終わるのではなく、「いつ、誰に引き継ぐのか(親族か、従業員か、M&Aか)」という出口戦略を共に考え、実行支援を行います。
税理士事務所が事業承継に取り組むことには、以下の大きなメリットがあります。
①既存顧問先における契約維持および新経営者との信頼関係構築
②高付加価値コンサルティングによる収益UP
③ブランディング向上による採用力強化や組織効力感の向上

貴事務所は、相続のスペシャリストとしてLTVを極めるか、それとも顧問先の未来を守る事業承継コンサルへと領域を広げるか。今後の戦略策定のヒントにしていただければ幸いです。

執筆者 : 亀村 昇平

埼玉県出身。大学卒業後、新卒で株式会社船井総合研究所に入社。 入社以来、一貫して士業事務所(弁護士/税理士/司法書士)向けに相続分野の業績アップコンサルティングに従事。 現在は相続分野に取り組む税理士事務所様向けのコンサルティングを月間約20事務所行っており、他業種の経験をもとにした、集客~組織体制構築を中心とした業績アップに強みをもつ。 相続事業立ち上げ初年度で売上3,300万円、非資格者活用による生産性向上で、昨対売上120%などの支援実績をもつ。