2018年10月09日

今の経理代行、それで大丈夫?クラウド会計を活用した高効率の経理代行の設計ポイントをお伝えします!

いつもありがとうございます。船井総合研究所の来田です。
 
日々、会計事務所のご支援や弊社の研究会などを通じて、
経理代行に取り組まれている事務所が増えてきているのを感じる一方、
経理代行に共通する課題のご相談も増えています。
 
それは、主に下記の2つです。
 
1.証憑書類の回収や、仕訳入力作業、入力データの確認などの作業に
 多くの時間が必要であり、業務の増加量に比例して更に人手が必要となってしまう
2.顧客毎に経理代行の業務範囲や業務フロー、使用ツールが異なっているため、
 顧客毎に業務の進め方等をカスタマイズすることが必要となり、手間がかかってしまう
 
上述した2つの課題に対して、生産性が高く、
経理代行事業を成功させている事務所では、
 
1.クラウド会計の活用
2.経理代行のパッケージ化(業務範囲、業務フロー、使用ツール…)

 
という方法で解決しています。
 

■クラウド会計の活用

会計事務所業界において「クラウド会計」という言葉は、もはや特殊なものではありません。
しかし、なかなか導入しきれていない、という声を多くいただきます。
クラウド会計の導入に成功されている事務所は次の3点を押さえ、
クラウド会計の導入提案・移行を行っています。
 
1.“クラウド化”の流れに乗る姿勢を所長・責任者が示す
まず、所長・責任者が所内において、“クラウド化推進”という姿勢を示し、
表明することが、クラウド化推進に成功されている事務所に共通していることです。
 
2.顧客の心理を踏まえた提案を行う
クラウド会計を活用することによるお客様側のメリットを
しっかり事務所内で明文化し、お客様にきちんと提案することが重要です。
「いつでも見たい時に数字を見れる!」
「関連ソフト(給与計算ソフト・請求ソフト)との連動ができる!」
などクラウド会計ならでのメリットを訴求します。
 
3.会計ソフト移行に向けた全体設計を最初に決める
既存の会計ソフトからの移行においては、
全体設計及び移行のスケジューリングが特に重要となります。
まずは、スケジュールの設定を行い、事務所内での役割分担を決定し、
その上で、移行時における実施項目を策定します。
 

■経理代行のパッケージ化

顧客毎に業務範囲、業務フロー、使用ツール等が異なるオーダーメイド型の
経理代行から脱するためには、経理代行そのもののパッケージ化を進めることが重要です。
パッケージ化を進める上で、特に下記4点が重要となります。
 
1.ターゲットを明確にする
クラウド導入に向かない業種や一定の売上規模以上の会社からの受注はしない
 
2.業務範囲を固定化する
請求・支払・給与計算・経費精算・記帳といった基本的な業務のみ請け負う
 
3.料金体系を固定化する
詳細な単価計算を不要とした、シンプルな料金設定にする
 
4.使用するクラウドシステム・ツールを固定化する
使用するクラウド会計ソフトと連携性が高いことを軸に置き、
使用するクラウドシステム・ツールを固定化する
 

■最後に

多くの時間を要する証憑書類の回収、データ入力の課題、
またオーダーメイド型の経理代行の課題を克服しなければ、
業務が増加し人手が不足すると、新たな人員を配置し…という状況に陥ってしまいます。
 
ますます人手不足が深刻になって行く中、業務の効率化はもちろん、
より高生産な事業へシフトしていくことが重要です。
 
 
経理代行事業にお悩みの方は、お気軽にお問合せください。
 
会計事務所経営.com お問合せ・お申し込みフォーム
https://www.funaisoken.ne.jp/mt/samurai271_zeirishi/inquiry.html

【この記事を書いたコンサルタント】

来田 卓哉(きた たくや)

新卒で船井総合研究所に入社。入社以来、住宅・不動産業界、士業事務所の業績アップに従事。 現在は、会計・税理士事務所向けに経理コンサル事業を中心とした会計事務所の業績アップ支援に従事。 近年の実績としては「経理コンサル事業単体で売上6,000万円を実現」「経理コンサル事業の継続的な二桁成長の実現」等がある。

「業務改善 」カテゴリの関連記事