2019年07月08日

RPA導入!業務のロボット化の第一歩は業務の棚卸し!

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の来田と申します。

働き方改革への対応、事務所の業務の効率化の為に、
今大注目されている業務自動化ツール
「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の導入を決めたけれども、
「どのように導入したらいいのか分からない」、
「まず何からすればいいのだろう」という事務所様の声を最近よく耳にします。

※RPAとは何か、どんなメリットがあるかについては、弊社のコラム
 「生産性大幅アップ!ロボット(RPA)が大活躍する士業事務所のご紹介。デジタル最新情報
 をご覧ください。

ズバリ、RPAの導入を決めた後は、
業務のロボット化に手当たり次第に取り組むのではなく、
RPA導入に必要なステップとその実施スケジュールを決めて推進することが成功の秘訣です。

実際にRPAの導入と活用に成功されている事務所様はそのステップを必ず踏んでいます。

いきなりロボット化を進めようとすると、
必要性の低い業務のロボット化や最初から難易度の高い業務や
上手くいかない場合のリスクの高い業務のロボット化に取り組むことになってしまって、
挫折することもあるためです。

RPAの導入と定着に必要なステップは下記の通りです。

STEP1:業務の棚卸し
STEP2:ロボット化の対象業務の特定
STEP3:RPAツールの選定
STEP4:ロボットの開発・稼働
STEP5:ロボットの浸透・定着

RPA導入時に最も重要なポイントは、業務の棚卸を通じて、
ロボット化の対象とする業務を特定することです。

そのためにまずやるべきことが、STEP1の社内の業務の棚卸しです。
現在社内にはどのような業務があり、
誰がどのようなフローで、どのように実施しているのかを把握し、
そのうえで、ロボット化の難易度が低い業務、失敗してもリスクの低い業務、
ロボット化することでプラスの影響が大きい(累計作業時間が長い)業務を見極めます。

その後、STEP2としてロボット化する対象業務を特定するために、
棚卸しを実施した業務を以下の5通りに分類します。

(1)そもそも不要な業務
(例:総務と各担当者で二重で管理していた受発注管理業務 等)
(2)業務の見直しで改善できる業務
(例:預金データの取り込みをクラウド会計ソフトで対応する等)
(3)RPAでロボット化せずに人間が対応した方が良い業務
(例:申告書のチェック、レビューする業務 等)
(4)RPAでロボット化した方が良い業務
(例:見積書作成、請求書作成、契約書作成 等)
(5)今はない業務だがRPAを利用して行いたい業務
(例:新規営業見込み先の情報収集でのWeb活用、既存顧問先の定期情報配信 等)

この中で(4)に該当する業務を
最も優先的にRPAでロボット化していくことが成功の秘訣です。

この(4)の業務はロボット化の効果が高く、
かつロボット化しやすい、リスクの低い業務となるためです。

最初にそういった業務のロボット化から取り組み、
成功事例を徐々に積み上げていくことが職員のモチベーションを保ち、
RPAの活用を軌道に乗せ、業務のロボット化を進めていくためには非常に重要になります。

そのため、RPA導入を決断された事務所様はいきなり業務のロボット化に取り組むのではなく、
まず、STEP1:業務の棚卸しとSTEP2:ロボット化の対象業務の特定に取り組んでみてください。

STEP3のRPAツール選定から、STEP4のロボットの開発・稼働、
STEP5のロボットの浸透・定着については次回以降のコラムにてお伝えいたします。

なお、2019年度の船井会計事務所経営研究会では、
「成長分野づくり」「業務管理」「業務効率化」「デジタル・RPA活用」「生産性向上」等、
会計事務所の収益性向上を目的としたテーマを設定しています。

当研究会にご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

研究会の詳細はコチラ:
https://zeirishi-samurai271.funaisoken.co.jp/e00/0023

【この記事を書いたコンサルタント】

来田 卓哉(きた たくや)

新卒で船井総合研究所に入社。入社以来、住宅・不動産業界、士業事務所の業績アップに従事。 現在は、会計・税理士事務所向けに経理コンサル事業を中心とした会計事務所の業績アップ支援に従事。 近年の実績としては「経理コンサル事業単体で売上6,000万円を実現」「経理コンサル事業の継続的な二桁成長の実現」等がある。

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