会計事務所コンサルティンググループ 山本雄幸(やまもと ゆうこう)
創業時に資金を潤沢に持たないことで、
事業継続が困難になってしまう創業社長が多くいます。
そんな創業社長を救うのに一番近く、一番適した存在が、
会計事務所の皆様です。
本日のコラムでは、そんな創業社長にどう融資を提案していくかについてお伝えします。
創業融資は、下記3点をお伝えしながら提案して下さい。
(1)「借りるリスクと、借りないリスクの冷静な判断をしましょう」
(2)「創業時の融資は受けやすいという事実」
(3)「金融機関のルールを知らず、自分で融資を申し込むことが通過率を下げることである」
まず、(1)についてご説明いたします。
融資を受けずに開業して資金繰りは本当に大丈夫か?楽観的な計画になっていないか?
をぜひ、社長と話し合ってください。
経費は予定通りかかりますが、売上は予定通りには上がりません。
予定よりも手元資金が減っていく可能性がある中、融資を受けない選択は
本当に正しいのでしょうか。
今は無担保・無保証の融資が充実しています。一旦借りるだけ借りておいて、
使わないということも可能です。
使わない場合は金利の分、金額としては損しますが、現在の金利は数%と低く、
資金確保の保証料だととらえれば、それほど高くはありません。
借りるリスクと借りないリスクを丁寧にお客様に説明してあげてください。
次に、(2)についてご説明いたします。
日本政策金融公庫では、これから創業を控える社長や、創業仕立の社長に対しては、
事業の実績が出ていないため、要件と事業計画をもとに融資を判断します。
逆に、創業後半年を過ぎると、融資の判断材料に事業の実績を要求してきます。
創業1年目、予定通りに売上が上がる企業がどれだけあるでしょうか。
ぜひ、実績ではなく、要件と事業計画で審査が受けられる
創業時に融資を受けることを提案してください。
最後に、(3)についてご説明いたします。
例えば日本政策金融公庫なら創業融資の方に、
(1)事業の為に貯めてきた自己資金はあるか
(2)経験はあるか
(3)事業のボリューム(大きすぎないか)
を確認してきます。
しかし、上記ルールを理解していない社長が多くいます。
また、一度ルールをお伝えしたとしても、金融機関のルールより、
ご自身の都合を優先し、ルールを無視した内容で計画等の書類などを作成し、
提出してしまう社長が多いのが現実です。
これらを会計事務所が冷静に総合的に判断し、
融資の申請をサポートすることができるので、会計事務所のサポートを受けることで、
融資成功率が高まることをお伝えしてあげてください。
以上、創業融資獲得の為の提案方法についてお伝えいたしました。ご参考ください。
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