皆様、突然ですが従業員定着の取り組みはされていますでしょうか。
意外に思われるかもしれませんが、11月は人が大きく動く時期です。
1月に転職を考え11月から動き出そうという転職希望者は多いのです。
実際、私は過去に外食チェーン店で店長をしていたことがありますが
複数店舗を管轄していたため、たまに店にやってくると従業員から
「店長、仕事辞めます」と告げられることもありました。
先月話した時には生き生きとしていた従業員が退職を申し出るのは
決して珍しいことではありません。
退職理由を聞いたところ、「人間関係が良くない」「業務が一部に集中している」
ということでした。
意外とトップは従業員が抱える職場へのストレスに気づいていないことが多いものです。
そのストレスに気づけずにいると、上記のように突然従業員が
退職するといったことが起きるのです。
これらを防ぐ有効な手段が「事務所内個人面談」です。
大阪のとある社労士事務所様では従業員のケアを目的として
代表と従業員の個人面談を月に一回必ず実施しています。
面談を行う日は代表が1日事務所にいて、
1日がかりで全従業員と面談を行います。
面談でのポイントは以下の3つです。
1つ目のポイントは事前に面談日を決めておくことです。
時間が空いたから今からやろうか、ではなく必ず日時を事前に決めることで
面談そのものの価値と位置づけが変わります。
面談時間は30分~1時間ほどですが、中にはもっとかかる方もいらっしゃいます
2つ目のポイントは代表から仕事の話をしないことです。
忙しいかどうかは聞きますが基本的に仕事の話はしていないそうです。
横から見ると雑談しているようにしか見えないそうで、
代表と従業員が自然体でコミュニケーションを取ることが出来ます。
中には面談中に泣き出す方もいるそうです。
3つ目のポイントは代表自らが行うことです。
代表が話を聞いてくれることは従業員にとって嬉しいことです。
更に面談の中で代表の価値観・考え方を理解して貰えるのです。
たった1ヶ月ですが特に女性従業員の仕事に対するモチベーションは大きく変わります。
面談を進める中で事務所の問題点に気づき、業務の偏りが発覚するケースもあります。
コミュニケーションとモチベーション管理を怠ると上記の問題点を放置してしまい
従業員にとって働きやすい環境の整備は難しいでしょう。
時間も労力もかかる個人面談ですが、この事務所様では個人面談を実施してから
従業員の定着率が大きく向上したそうです。
日々の業務の中で一度立ち止まり、従業員と向き合ってみると
皆様の事務所がより働きやすい場所になるのかもしれません。
ぜひ一度、事務所内個人面談を実施されてみてはいかがでしょうか。
士業経営.com「編集部」