こんにちは!船井総合研究所の稲冨です。
今回のテーマは会計事務所における「人事評価制度×人材育成」です。
ここで会計事務所の皆さまに質問ですが、
人事評価制度と聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
主に定着率を上げる(離職率を下げる)制度
というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
もちろん最終的に離職率を下げることに繋がりますが、
人事評価制度は人材育成に活用していくことから始める必要がございます。
なぜ人事評価制度が人材育成に繋がるのか?
疑問を持つ方もいらっしゃると思いますので、解説も交えてお伝えしていければと思います。
【まずは離職率が下がるプロセスに着目する】
人事評価制度を導入したら即離職率が下がるのか?それは「NO」です。
あくまで正しい運用プロセスを踏むことで、1~3年後に離職率を下げることに繋がるツールです。
大枠の離職率が下がるプロセスとしては、
「組織化を推進する→管理職を育成する→管理職が部下を観察するようになる
→管理職が部下社員をマネジメントするようになる→部下が育成される
→所内のコミュニケーションが活発化される→離職率が減少する」です。
そしてこのプロセスを仕組みとして構築できるのが、人事評価制度です。
人事評価制度の運用プロセスを半期に1回行うことで、
人材育成のPDCAサイクルを回すことに繋がります。
<運用プロセス>
この運用プロセスがなぜ人材育成のPDCAサイクルを回すことに繋がるのかに
着目していきたいと思います。
【評価者会議×育成者会議で部下の育成方針を決定する】
運用プロセスで重要なところは評価者会議×育成者会議とフィードバック面談です。
まずは評価者会議×育成者会議ですが、評価者会議×育成者会議とは
「代表及び管理職で評価のすり合わせと部下の育成方針を決定すること」です。
<評価者会議>
– 代表及び管理職で評価結果及び評価基準の擦り合わせを行う
<育成者会議>
– 部下社員の「長所・欠点」を洗い出す
– 短期的(半年・1年)目標を検討する
– 中期的(3年)目標を検討する
上記を代表そして管理職全員で検討します。
評価の擦り合わせ後、部下の育成方針を決定し、
今後の「事務所」として考えるそれぞれの社員の目標を事前に検討をします。
【フィードバック面談で、部下の目標をお互いに共有する】
フィードバック面談とは「上司が部下と面談をし、今後の目標を設定すること」です。
評価者会議×育成者会議で決定した内容を、上司と部下で以下の6つの内容に基づいて面談を行います。
・評価結果とその理由
・良い点、不十分な点
・業務上の指示事項
・3つの目標
・上司に伝えておきたい事項 ※プライベート、悩みなど
・まとめ これから実施すること
平均45分程度で面談を行い、伝えるべきことを伝えます。
人材育成という観点では、特に日々伝えづらい「良い点(長所)・不十分な点(欠点)」を伝え、
“伸ばすところは伸ばす、改善するべきところは改善する”ことに繋がります。
そして「事務所が考える目標と社員が考える目標」をお互い共有し、社員個人の目標を設定します。
(ここで目標の押し付けはしません)
目標設定をすることにより、管理職の仕事の任せ方や言動が変わり、
部下社員もその目標に向かって業務を行うようになります。
これが人材育成に繋がっていきます。
そしてこの運用プロセスを最低半期に1回行うことで、人材育成のPDCAサイクルを回すことになるため、
社員の人材育成が推進されることに繋がります。
いかがでしたでしょうか。
人事評価制度は、人材育成のPDCAサイクルを回すための最適なマネジメントツールです。
社員の離職そして人材育成にお困りの会計事務所様は、
ぜひ人事評価制度の構築・導入・運用をご検討いただければと思います。
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