2018年09月12日

開業税理士がきちんと稼ぐための方法

こんにちは、船井総合研究所の坂田です。
 
最近、独立・開業をお考えの税理士の方や、
独立・開業したばかりの税理士の方からよく伺うのが
「昔と違って、開業しても稼げるとは限らない」という言葉です。
 
開業後、きちんと稼ぐためには、新規顧客獲得の仕組みをつくることが重要です。
新規顧客獲得の仕組みがないと、紹介を求めて知り合いを巡ったり、
異業種交流会へ参加することのみが開業後の取り組みの中心となりますが、
発生する紹介はすぐに頭打ちを迎えるケースが多く、
おおよそ半年~1年で紹介は止まる傾向があります。
 
これが多くの独立・開業税理士の方々の現実です。
 
実際、独立・開業から1年程度経った方から、
「開業当初思い描いていた様には紹介をもらえず、顧客が増えない」、
「紹介が止まってしまった」などのご相談をいただくことは多いです。
 
そうならないためには、開業前から新規顧客獲得の仕組みづくりについて
考えておくことが重要です。
今回は、新規顧客獲得の仕組みづくりについて、
3ステップでお伝えしたいと思います。
 

ステップ1:新規顧客獲得の仕組みについての情報収集を行う

 
最も簡単で成功率が高い新規顧客獲得の仕組みづくりの方法は、
「成功している方法を再現する」ということです。
オリジナルの仕組みを作る、というのは手間も時間もかかりますし、
成功確率は低くなります。
 
成功している方法を再現するためには、開業前から、
成功している税理士がどうやって顧客を獲得しているのかについて、
情報収集を行うことが重要です。
弊社を始めとした税理士業界に関わる企業・団体や、
成功された税理士の方が、多くの成功事例を発信しています。
 
このコラムをご覧いただいている方は、普段から情報収集をされているかと思います。
ですが、もし普段の情報収集がインターネット上の情報中心の場合、
時には直接話を聞くことができる成功事例セミナーや勉強会などへ
参加してみてはいかがでしょうか?
 
そこでは、インターネット上には存在しない、よりリアルな情報が交わされています。
良い情報だけではなく、失敗事例についての情報も収集することで、
失敗に繋がる要因を排除した上で成功している方法を再現することができ、
より確実に成功しやすくなります。
 

ステップ2:新規顧客獲得の仕組みを描く

 
収集した情報から、新規顧客獲得の仕組みの全体像を描いていきます。
何のチャネルからどのように問合せを獲得して、そこからどう受注に繋げるか、
また、チャネルごとの月間問合数、面談数、受注数を想定します。
 
例えば、「創業融資を切り口に問合せを獲得し、無料相談を行うことを伝えて面談に繋ぎ、
専門家を活用した創業融資の方が、成功率が高いことを訴求して、
創業融資サポートを受注し税務顧問契約に繋げる」という全体像を描くとします。
そこから、問合せを獲得する仕組みを描きます。
 
活用するチャネルをWeb、紙媒体、紹介チャネルとした場合、
問合せを獲得するための詳細な方法、各チャネルから得られる成果を下記のように想定します。
獲得したい顧客数から逆算することで、必要な投資金額についても予測することが可能です。
 
■Web
・創業融資特化型HPを作成し、Google広告とYahooプロモーションの
 リスティング広告を活用して問合せを獲得する。
 広告配信キーワードは創業融資関連キーワード
・月間予算:10万円
・想定月間問合数:6件
・想定月間面談数:3.6件
・想定月間受注数:1.8件
 
■紙媒体
・新設法人リストに対して創業融資の必要性を訴求するDMを送付する。
 送付のタイミングは登記後3カ月目。
・月間予算:2万円
・想定月間問合数:1件
・想定月間面談数:0.7件
・想定月間受注数:0.35件(3カ月に1件)
 
■紹介チャネル
・開業エリアに所在する、ターゲットが接点を持ちそうな企業と提携する。
 互いに紹介しあう関係性を作り、定期的に紹介を獲得する
・月間予算:0万円
・想定提携先件数:3件
・想定月間問合数:1件(各チャネル3カ月に1件)
・想定月間面談数:0.7件(2~3カ月に1件)
・想定月間受注数:0.35件(3カ月に1件)
 

ステップ3:新規顧客獲得の仕組みに必要なツールを揃える

 
新規顧客獲得の仕組みの全体像を描いたら、
実際の細かいフローを想定して必要なツールを揃えていきます。
 
Web集客であれば、HP、広告配信アカウント、
広告配信設定用のキーワード&広告文一覧など。
紙媒体であれば、新設法人リスト、各種DMなどです。
紹介チャネルであれば、事務所案内パンフレット、
提携提案時に使用する提案資料、提携先で配布してもらうフライヤー、
提携についての規約や申込書などです。
 
また、いずれのチャネルを活用するにせよ、電話対応、
面談対応時に使用するツールを揃えることも必要になります。
例えば、電話対応ヒアリングシート、提案資料、料金表などです。
 
これらのツールを全て自分で用意しようとすると、
非常に時間と手間がかかってしまうため、適宜外注を活用したり、
購入したりすることも、スピーディーかつ効率的な開業準備に有効です。
 
以上の3ステップを進めることで、新規顧客獲得の仕組みを作ることができ、
独立・開業後にきちんと稼ぐことができるようになります。
 
 
船井総研では、各種セミナーや勉強会も開催しておりますので、
是非情報収集にお役立ていただければと思います。
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また、これから独立・開業をお考えの税理士の方向けに、無料の経営相談も受け付けておりますので是非ご活用ください。
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【この記事を書いたコンサルタント】

チーフ経営コンサルタント 坂田 知加(さかた ちか)

船井総合研究所入社後、会計事務所向けコンサルティングに従事し、法人顧問獲得での業績アップを行っている。 現在、年間200日以上の現場支援において、特に創業支援に特化したコンサルティングに定評を得ている。 中でもWebマーケティングを得意とし、月間25件の反響獲得、1件当たり\5,000以下での反響獲得等、費用対効果の高いマーケティングを実践している。

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