2018年12月06日

士業事務所が新規事業展開を考える上で大切にしていきたいこと

2018年4月末にドイツの世界最大規模クラスの会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツに訪問し
今後の事業展開に関する講演を拝聴した際に
「士業事務所の仕事の90%は『replace(置き換わる)』される。」
と話されたことに改めて衝撃を受けました。
 
報道では士業事務所の仕事は無くなるといったことが度々ピックアップされていますが、
どこか大袈裟であったり、極端に考え過ぎた結果の話が多い印象でしたが、
世界最大規模クラスの会計事務所が事業戦略上重要な事柄として
正式に発表するのは、重みが違います。
 
監査業務は機械の仕事になると想定し、
監査データから事業戦略を構築するコンサルティング業務を
売上の中心にするサービスシフトを強化しており、採用面においても、
現在では、会計士よりもデータ分析・コンサルタントを重視しており、
実際に人員の比率も大幅に変化しています。
 
意識の高い士業事務所の経営者の方々を中心に、既存案件が現状ある状況下で、
次の時代を見据えての準備を着々と進められていると思います。
小規模・大規模関係無く、今まで行っていなかった領域での収益作りが必要な時代になりました。
 
今後を見据えた上で特に重要な三つのキーワードとして、
オーケストレーション(Orchestration)サービスの配備/設定/管理の自動化支援、
インプレメーション(implementation)実行支援・実現支援、
キュレーション(Curation)知識・人財・知財集積支援ができることが重要になると
講演時に話をされていました。
 
アウトソーシング分野では、低価格大量処理分野の自動化か
高単価職人対応分野の深堀・業務付加が大事になると考えられ、
交渉・代理分野では、実現支援やコンサルティング付加が大事になると考えられます。
 
いずれにしても「強み」をより洗練化する方法を決め、
確実に勝てる領域を創っていく、一番化できる事柄を明確にしていくことが、
より必要な時代になってきていると考えられます。
 
新規事業展開や分野開拓に関するご相談を承っておりますので、
是非、お気軽にご相談下さい。
 
 
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【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 鈴木 圭介(すずき けいすけ)

2007年船井総合研究所 入社。2012年チームリーダー昇格。2016年グループマネージャー昇格。 法律事務所向けコンサルティンググループにおけるグループマネージャー。 全国で120以上の法律事務所が会員として参加されている法律事務所経営研究会主宰。 実務に精通した提案は弁護士会からも評価されており、2015年に開催された第19回弁護士業務改革シンポジウム第三部会においてパネリストを務め、福岡県弁護士会「木曜会」、岡山弁護士会においても講演実績を持つ。マーケティングに関するコンサルティングのみならず、受任率の向上や業務効率の向上、パートナー制度に伴う評価制度の構築に関するコンサルティングも行っている。

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