2019年05月09日

所員全員が参加する「事務所会議」のすすめ

事務所経営をする中で、
「着手したいことはたくさんあるが、
 目の前の仕事に追われて、経営活動に割く時間を確保できない…」
という方は非常に多いのではないでしょうか。
 
逆に、「本来であれば事件処理に集中したいのに、経営活動に時間を取られ過ぎている…」
という方もいらっしゃると思います。
 
つまり、事務所経営において
「実務と経営のバランス」を保つことは容易ではないということがいえます。
 
弊社でコンサルティングをさせていただいている事務所のうち、
一定規模以上に所員数を増やされている事務所の共通点に、
「経営を一緒に考えてくれるパートナーがいる」という点が挙げられます。
 
これは、必ずしもパートナー弁護士という肩書だったり、
期が上のベテラン弁護士だったりするわけではありません。
また、弁護士ではなく、スタッフの中にそのような人材がいるケースも見受けられます。
 
経営活動というと、弁護士・事務員の採用、所員の評価、
賃金体系の整備、所員の教育、事件・売上の管理、新規案件の導入、
業務効率化の取り組み、経営理念の構築など、様々な機能がありますが、
そのすべての役割を所長が担うことは現実的ではありません。
 
持続的に事務所を成長させるためには、
「経営パートナー」をいかにして作るかが大きな課題となるのです。
 
経営パートナーを育てるために、最初に取り組んでいただきたいことは、
所員全員が参加する「事務所会議」の開催です。
既に取り組んでいる事務所も多いと思いますが、まだ定着していない事務所では、
月に1回1時間程度で良いので、事務所会議を行っていただきたいと思います。
 
会議の形式としては、その時々の経営課題を共有し、所長から方針を伝えたり、
所員同士で意見を交わしたりするのが望ましいです。
 
内容としては、年賀状の形式やアンケートの改訂、入金管理の方法、
書類の置き場所の統一、弁護士への連絡手段の確認、
生産性向上の取り組みの共有など、些細な議題で構いません。
 
何よりも、弁護士、スタッフ問わず、所員間で議題を出し合って、
経営に参画をしている状態を作り出すことが非常に重要です。
 
所長の負担を軽減し、より円滑に事務所経営をするためにも、
「経営パートナーの育成(採用)」「所長の経営業務の棚卸し」を進めていただきたいと思います。
 
 
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【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 阿部 悠紀(あべ ゆうき)

法律事務所コンサルティングチーム チームリーダー 法律事務所の業績アップコンサルティングに特化し、25社以上の顧問先を持つ。 WEBマーケティングに強みを持ち、専門サイトを活用した反響の最大化、広告戦略の最適化などで成果を上げている。「即時業績アップ」と「それぞれの事務所に合った提案」を常に心掛けている。

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