事務所経営をする中で、
「着手したいことはたくさんあるが、
目の前の仕事に追われて、経営活動に割く時間を確保できない…」
という方は非常に多いのではないでしょうか。
逆に、「本来であれば事件処理に集中したいのに、経営活動に時間を取られ過ぎている…」
という方もいらっしゃると思います。
つまり、事務所経営において
「実務と経営のバランス」を保つことは容易ではないということがいえます。
弊社でコンサルティングをさせていただいている事務所のうち、
一定規模以上に所員数を増やされている事務所の共通点に、
「経営を一緒に考えてくれるパートナーがいる」という点が挙げられます。
これは、必ずしもパートナー弁護士という肩書だったり、
期が上のベテラン弁護士だったりするわけではありません。
また、弁護士ではなく、スタッフの中にそのような人材がいるケースも見受けられます。
経営活動というと、弁護士・事務員の採用、所員の評価、
賃金体系の整備、所員の教育、事件・売上の管理、新規案件の導入、
業務効率化の取り組み、経営理念の構築など、様々な機能がありますが、
そのすべての役割を所長が担うことは現実的ではありません。
持続的に事務所を成長させるためには、
「経営パートナー」をいかにして作るかが大きな課題となるのです。
経営パートナーを育てるために、最初に取り組んでいただきたいことは、
所員全員が参加する「事務所会議」の開催です。
既に取り組んでいる事務所も多いと思いますが、まだ定着していない事務所では、
月に1回1時間程度で良いので、事務所会議を行っていただきたいと思います。
会議の形式としては、その時々の経営課題を共有し、所長から方針を伝えたり、
所員同士で意見を交わしたりするのが望ましいです。
内容としては、年賀状の形式やアンケートの改訂、入金管理の方法、
書類の置き場所の統一、弁護士への連絡手段の確認、
生産性向上の取り組みの共有など、些細な議題で構いません。
何よりも、弁護士、スタッフ問わず、所員間で議題を出し合って、
経営に参画をしている状態を作り出すことが非常に重要です。
所長の負担を軽減し、より円滑に事務所経営をするためにも、
「経営パートナーの育成(採用)」と「所長の経営業務の棚卸し」を進めていただきたいと思います。
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2019年05月09日