2017年11月22日

「値決め」について

いつもコラムをご覧いただきまして、ありがとうございます。

㈱船井総合研究所の寺片です。

今年もいよいよ年末が近づいてきました。

今年の事務所の業績は、いかがでしょうか。

順調な事務所様もあれば、

忙しいけれど思うように業績が伸び悩んだ事務所様もあるかと思います。

私が社労士事務所様に伺うと、

「忙しくて、新しいことができず、売上が上がらない」

「事務所の生産性が低すぎる」といったご相談を数多くお受けします。

お話を伺うと、原因や課題はいろいろあるのですが、

その中の1つとして、提供しているサービスに対して、

「価格が安すぎる」という事務所様が多いです。

・給与計算業務を依頼されているお客様が成長していて人数が、3倍に増えているのに昔の価格のまま対応してしまっている。

・就業規則を受託したが、お客様と4回、5回も打ち合わせしているのに10万円の報酬しか頂けていない。

といったように他の事務所様と比べて、極端に安くサービス提供をされている事務所様が多いです。戦略としてあえて、安く販売している場合であれば問題ないのですが、理由なく安売りをしてしまっている場合は、ここを改善していくことが重要です。

「経営の神様」とも言われる京セラの創業者の稲盛和夫さんは、「値決めこそ経営」と仰っています。また価格の決め方に関しても、「顧客が喜んで支払ってくれる最高の金額を付けるべき」とお話されています。お客様に満足度の高いサービス提供を行うのは、大前提として、事務所としても納得のいく価格設定にしていくことが事務所経営を行う上で不可欠となってきます。

価格の決め方には、下記3つの代表的な決め方があります。

1:コストからのアプローチ

仕入れ値にマージンを乗せるという考え方で価格を決める方法。

士業のようなサービス業の場合は人件費や事務所の維持費、

諸経費を考えて価格を決めるということになります。

2:需要からのアプローチ

顧客はいくらまでなら出しても良いかという考え方で価格を決める方法。

お客様にとって納得して頂ける価格で、サービス提供できているか、今一度考えて頂くことも大切です。

3:競合との比較からのアプローチ

競合との比較で価格を決める方法。

他事務所の価格・サービスの質を比べた上で、値決めしていくことで、お客様にも納得してお付き合いして頂くことができます。

安すぎる価格でサービス提供してしまっている事務所様は、上記の要素を考えながら、

来年に向けて料金表の見直しをされてみてはいかがでしょうか。

また既存先で既に安すぎる価格でサービス提供されている場合は、

サービスに見合った価格に値上げさせてもらう事を考えてみても良いかもしれません。

いきなりすべての見直しが難しい事務所様は、

特に頂いている価格と見合っていない上位10社や20社を決めて

そこから取り組んでみるだけでも大きく改善していくかと思います。

来年に向けて、お話をさせて頂いた「値決め」について是非一度お考えを頂き、

お客様にも喜んで頂き、事務所経営もうまくいく、

適性な価格で、是非事務所経営を行って頂けますと幸いです。

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【この記事を書いたコンサルタント】

チーフ経営コンサルタント 寺片 彰英(てらかた あきひで)

兵庫県川西市出身。前職は生活用品のメーカーにて法人営業に従事。 その後、船井総合研究所に中途入社。 助成金を中心としたお客様の業績アップに従事。 地域一番事務所を目指すため、営業管理からWEBマーケティングのご提案を行っている。 お客様の業績アップのために、全力でご支援をさせて頂きます!

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