2017年08月28日

開業半年で差がつく!スタートダッシュを成功せるために税理士が行うべきこと

会計事務所コンサルティングチーム 大西 哲司(おおにし さとし)

コラムをご覧いただきありがとうございます。会計グループの大西哲司です。

開業される際には様々な思いがあるかと思いますが、「事務所を大きくしていきたい」と、事務所の拡大を目指される先生もいると思います。

実際に、開業初年度から年間で60件超の新規受注を獲得されるなど、スタートから“新規獲得に成功している先生”はいます。
一方で、開業初年度で受注が数件、さらに全て紹介会社経由の受注で高額な紹介手数料(受注額の60~70%程度)を負担した、という先生もいます。

何故、開業初年度の成果に差が出るのでしょうか?

成果に差が出る理由として、
1.事務所に興味・関心を持つ方を集客することができるか(=「集客力」)の差
2.集客した方から受注を獲得することができるか(=「営業力」)の差
特に上記2点の差は大きいです。

そこで、今回はこれから開業される先生、開業されて間もない先生が成功するために、開業半年間で押さえるべき2点のポイントをお伝えいたします。

2点のポイントを半年間で押さえていくことで、ご紹介した“成功している先生”と同様の成果を狙うことができます。

1.「集客力」の磨き込み

集客における必須事項は、何といってもHP活用です。集客手法として、DMや紹介発生を目的としたアライアンス営業等が考えられますが、開業直後の税理士にとって最も即効性が高く、かつ費用体効果の高い集客として最適なのはHPです。

実際に、開業直後からHP活用に取り組んだ先生の中で、
・9か月間で42件の新規受注獲得
・8か月間で38件の新規受注獲得
と、驚くべき実績を出されている先生がいます。

このようなHP活用で集客に成功している先生の特徴として、コンセプトが明確な特化型HPを運用していることが挙げられます。

一例として、創業期の方に日本政策金融公庫の創業融資(資金調達)をお勧めする「創業融資HP」があります。創業期の中でも資金調達のニーズがある方(=ターゲット)に対し、資金調達(=商品)を提案するというHPのコンセプトが明確になっています。

また、制作したHPの閲覧数を増加させるためには、リスティング広告を活用することをお勧めします。リスティング広告とは、クリック課金制の広告であり、ユーザーの検索結果に対して広告を出すことが可能です。さらに、広告を出稿したタイミング(開業直後)からHPの閲覧数を増加させることが可能です。

実際にリスティング広告を活用している先生は、1件の問い合わせ獲得に必要なコストが15,000円~20,000円程度であり、また1件の受注獲得に必要なコストが50,000円~60,000円程度です。
仮に受注額が40万円/件の場合、紹介会社経由の手数料(受注額の60~70%)と比較すると、HP経由の受注獲得に必要なコストをおおよそ1/5程度に抑えることが可能であり、費用対効果が高いと言えます。

開業直後の時間的・費用的に制約がある状況では、まずは集客効率の高いHP活用を中心に「集客力」を磨き込むべきです。

2.「営業力」の磨き込み

今回取り上げる“営業“とは、「問い合わせ発生後に電話対応を行い、面談アポイントを取得する。そして面談対応を行い、受注を獲得する。」という一連のプロセスを指します。

まず、各プロセスの目標数値は、
・電話対応→面談アポイントの取得:70%以上
(10件の問い合わせがあれば7件のアポイント取得)
・面談対応→受注の獲得:50%以上
(7件の面談対応があれば3~4件の受注獲得)
であり、目標数値を下回る場合には改善事項を検討してみるべきです。

電話対応のポイントは、とにもかくにも面談アポイントの取得を第一に考えることです。
つい電話口で時間をかけて相談に乗ってしまうことがありますが、相談は面談対応時に行うべきことです。

相談者の相談を聞き、悩みを解消するためにも、相談は詳細な状況が確認できる面談対応時に行い、電話対応時は面談アポイントの取得に集中をしてください。その結果、面談アポイントの取得率が上がり、相談者に対して提供できる支援の幅も広がります。

また、面談対応のポイントは、相談者が必要とする手続き・サービス内容を網羅した説明資料や、サービス料金が記載されている料金表を面談の中で見せて、相談者が目で見て理解できる状態を作ることです。

面談の中で、説明資料を活用することで、より必要性やサービスをイメージすることが可能です。そして、実際の料金表を見せて説明することにより、より安心感を持ってもらうことが可能です。
料金表が無い場合、どうしても言い値のように捉えられてしまうことがあり、不安を感じてしまう可能性があります。

特に、営業に対する苦手意識を感じる方や、経験値が浅い開業直後の時期こそ、今回ご紹介した営業のポイントを押さえるだけで、即効性の高い「営業力」の磨き込みが期待できます。

以上、「開業半年で差がつく!スタートダッシュを成功せるために税理士が行うべきこと」として、今回はポイントを2点ご紹介させていただきました。

これから開業される先生、開業されて間もない先生にとって、少しでもご参考になれば幸いです。

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会計事務所コンサルティングチーム 大西 哲司(おおにし さとし)

大西 哲司(おおにし さとし)

 

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