司法書士コンサルティンググループ 小高 健詩 (オダカ ケンジ)
今後の日本全体のマーケットをマクロに捉えると、人口動態に大きな変化が訪れます。
最大の変化は人口が大きく減少することです。その次は人口減の中で
「内需を支える生産年齢人口(15歳~59歳)が減少に転じ、
高齢者人口(60歳以上)が大幅に増加する」
という変化が起きます。
まとめると(1)人口減により需要減、(2)高齢化、(3)需要減に伴う企業の低収益化、
(4)企業の業績悪化に伴う個人の貧困化が起こります。
この変化への対応は下記の2つで対応できます。
1.お客様1組当たりから頂く報酬を増やす
マーケットが減少に転じるため、一組当たりのお客様から
頂く報酬を引き上げる必要があります。
これを実践に移すための手法は3つあります。
A 顧客の家族や友人などの周辺も顧客化する
顧客に対してのヒアリングを通じて、
顧客の両親や兄弟などのニーズも引き出します。
B 同業他業態と提携し、提供サービス数を引き上げる
例えば私が担当している司法書士は相続手続が得意ですが、
相続税申告は税理士が担当しており、
この2つの士業がタイアップすることで、
お客様から見ると相続のことを相談するのであれば
相続税のことも聞ける、あの事務所に相談すれば何でも解決するという
見せ方が出来、間口を広くとることが出来ます。
C 他業種を付加する
司法書士には相続した不動産の名義変更手続きの依頼がよくあります。
そこで不動産の活用法を聞くと、子供が地方に帰って住む予定がないので売却したい や、
そもそも不動産しか財産がなく兄妹二人で財産をわけるには不動産を売却して
金銭で分割したいという要望を頂きます。
このようなケースに対応するために司法書士が不動産仲介会社を付加したり、
中にはプロパティーマネジメント会社や住宅ローン取次代理店を付加したりしています。
2.顧客と一生涯付き合うことを前提にビジネスモデルを設計する
また、お客様1組当たりの報酬を増やしたら、次は顧客の一生涯のうち
何度もサービス提供をするビジネスモデルを作る必要があります。
例えば、住宅購入(設定・保存登記)⇒住宅ローン借り換え(抹消・設定登記)
⇒ご両親の相続対策(遺言)⇒ご両親の相続(遺産整理業務・不動産売却)
⇒ご自身の相続対策(遺言・贈与)というように、
購買頻度が一生に1回程度の商品しかもたない司法書士でも
顧客接点をいくつも作れるのですから、
他業種ではもっと簡単につくれると思います。
内需が縮小していく中、需要を求めての海外進出なども必要になってくると思いますが、
このように国内で出来る対策もまだまだ沢山あると感じています。
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