2017年05月15日

人材育成を加速させる!~個別面談を実施する際に取り組むべき3つのこと~

会計事務所コンサルティンググループ 篠原 黎(しのはら れい)

皆さま、こんにちは!
会計事務所の人材育成・定着のコンサルティングをしております、
会計グループの篠原黎と申します。
先日ダイヤモンド・オンラインにて、Yahoo!グループの人材育成の取り組みである
「1 on 1ミーティング」が取り上げられていました。
1 on 1ミーティングとは、1対1で行う個別面談のこと。

人材育成・定着コンサルティングでも社員との個別面談実施をご提案しております。

「個別面談くらいうちでもやっている!」

と言われる方もいらっしゃいますが、内容をお聞きしてみると
ただ面談を行なっているだけ、という場合がほとんどです。

そこで今回は、個別面談を通じて人材育成を加速させるポイントについて、
上手く面談を活用している事務所の事例を皆様にお伝えいたします。

●ポイント(1) 事前準備を徹底する
 
「個別面談は定期的にしている」という事務所によくあるのが、
事前に伝える内容を検討せずに、伝える内容をその場で考えて
面談を行っているケースです。

伝えるべき内容を検討せずに行ってしまうと、
本当に伝えたい内容が伝わらなくなってしまいます。

定期的な個別面談を人材育成に繋げるためには、「何のための面談」であり、
「何を伝えるのか」を事前に整理する必要があります。
人材育成のために個別面談を上手く活用されている事務所様は、
面談を行う前に「個別面談シート」を作成し、
事前に伝える内容を整理した上で面談を実施されています。

個別面談シートには、
1.これまでの評価/上司からのメッセージ
2.業務上の良い点・改善すべき点
3.今後に向けた業務上のアドバイス
4.今後の実施事項/目標設定
5.上司に伝えておきたい事項(プライベートや悩みこと等)
6.面談結果と今後の実施事項

の6点を踏まえたシートを作成していただいております。(※事前準備は1~4)

この際最も重要なポイントは、
「4.今後の実施事項/目標設定」を事前に設定すること。
どういった方向で成長してほしいのか、人材育成の方針を考えることが重要です。
こうした個別面談シートを作成し、人材育成の方針や、
部下の未来について事前に整理することが重要です。

●ポイント(2) 管理職同士で部下の育成方針・未来を共有する

事前準備をする上で最も重要なことは、
代表もしくは管理職が一人で考えないということです。
一人で考えてしまうと、どうしても主観が先行してしまい、
組織の方針からずれてしまう場合があります。
そのため、面談の実施前には必ず管理職同士で
部下社員の未来を考え共有し、同じ未来を共有する必要があります。

個別面談を人材育成に繋げられている事務所様では、
ポイント(1)の事前準備にて考えた育成方針・未来を「管理職会議」にて共有しています。

自分の部下以外の情報を把握することも、管理職としては必要なことです。
また、他の管理職がどういった考えのもと、部下の育成方針を考えているのか。
何が課題で、どういった目標を立てることで解決していこうと考えているのか。
他の意見を聞くことで、自分自身もより適切な育成方針を立てることができます。

●ポイント(3) 個別面談実施後は、面談結果の共有会議を実施する

個別面談を実施している事務所様でよくあるのが、
個別面談をしたらそれで終わりというものです。
しかし、それでは面談を実施した意味がありません。
人材育成の観点で考えた際に、面談で示した目標や実施事項に関して、
日々の業務の中で意識されているか、といった観察・フォローが必要となります。

しかし、上司が全てを観察・フォローすることは現実的ではなく、
事務所全体そして管理職同士で観察・フォローする必要があります。
そのためには、面談実施後にも管理職の間での情報共有の場が必要です。
イメージとしては、組織全体で社員の育成を支えていくような形です。

また、面談結果の共有は、管理職のマネジメント能力の育成にも効果的です。
面談結果の共有の場にて良くお聞きするのは、
「想定していなかった話が出てきた」
「自分が思っていた以上に部下の事を知らなかった」
「今回伝えきれなかったことを振り返り、反省を次回に活かしたい」
というお声です。

面談結果の共有により、その内容を振り返りその反省点を次に活かすことが重要です。
管理職のマネジメント能力を養いつつ、
面談の質を上げるためにも面談結果の共有は必ずするようにしましょう。

以上、大きく分けて3点をお伝えいたしました。

(1)事前準備の徹底
(2)管理職同士での部下の未来の共有
(3)個別面談結果の共有会議

の3点を繰り返す中で重要なキーワードは “情報共有”です。

人材育成において重要なことは、個々の目標を上司が理解していること、
または上司が期待していることを部下が理解していることです。
事前準備をすることで伝える内容(情報)を整理し、
管理職間でその内容(情報)を共有することで部下の情報を共有し、
面談結果(情報)を共有することで組織として社員を育成していく。
この一連の流れを繰り返すことが、人材育成を加速させることにつながります。

今回ご紹介したポイントは、一見簡単そうに見えますが意識して
取り組めている事務所は多くはありません。

人材不足である今こそ、人材育成の仕組みとして取り組んでみてはいかがでしょうか。

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会計事務所コンサルティンググループ 篠原 黎(しのはら れい)

篠原 黎(しのはら れい)




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