2017年08月03日

船井総研士業支援部が考える今後の士業事務所の展開

士業支援部では社労士業界向けに「障害年金」、弁護士向けに「企業法務」、司法書士向けに「相続・財産管理」、税理士向けに「創業支援」といった特定のテーマに絞った研究会をスタートしました。

これらの研究会では、対象のテーマ以外を全く扱いません。
ゲスト講師、船井総研の講演はもちろんのこと、情報交換会でもそのテーマにフォーカスしたディスカッションを行います。

例えば、相続・財産管理研究会では、第1回ではその料金表について、第2回では面談シートについて、といった具合に、そのビジネスモデルにおけるキーファクターを議題にしました。

これまでの研究会では、経営全般の議論をする中でさすがにそこまで細分化した議題を取り扱うのは困難でしたが、絞り込めば絞り込むほど議論できる余地が見えてくるものです。

2回とも相当に盛り上がり、業績アップに直結した話し合いが出来ました。

他にも絞ることによる効用は目白押しです。
例えば、障害年金研究会では申請事例をデータベース化する取組を行っていますし、創業支援研究会では創業融資に絞ったパートナー選定を進めています。
考えてみれば当たり前ではあるのですが、皆様の事務所に依頼される、或いは相談されるお客様は、上記の特有のサービスを目がけていらっしゃり、我々コンサルタントも大半は特定のテーマに集中してコンサルティングを手掛けています。

年に何度か開催されるセミナーにおいても、テーマはそれぞれ絞っておりますし、各士業で行われている業務研修も同様ではないでしょうか。
つまり実は色々やっていたのは、研究会だけ、だったということです。

こう考えると、「うちは田舎だから絞れない」「うちは小さいから色々やらないと」とおっしゃる先生にも、ご理解いただけるのではないでしょうか。
「田舎だから絞って専門性を高め、商圏を広げる」のであり、「小さいからこそ絞って差別化を際立たせる」ということになります。

実はこの傾向は、士業支援部に留まらず、船井総研全社的に顕著になりつつあります。
もはやどんな業界でも「アラカルト」「何でも屋」は通用しなくなりました。
強い事務所、強い企業は、色々やっているわけではありません。個々の強い専門店の集合体がそう見えているだけだということです。

さらにこの「専門店化」を推進する研究会を充実させたいと考えております。
皆様におかれましても、事務所をいかに専門家集団としていくか、構想を練っていただけましたら幸いです。

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担当:真貝 大介(シンガイ ダイスケ) 株式会社船井総合研究所 執行役員
船井総研入社以来、徹底的な現場調査と具体的な業績アップ提案で、専門サービス業をはじめとした数々のクライアントを業績アップに導く。士業向けのコンサルティング部隊を10年で70名の部署に組織化し、全国で800事務所の研究会員が参加する「経営研究会」を法律事務所、会計事務所、司法書士事務所、社労士事務所、土地家屋調査士事務所向けに展開している。近年は所員数100名を超える組織事務所のコンサルティングや、信用金庫をはじめとした金融機関向けコンサルティングを開始。

士業コンサルティンググループ 真貝 大介(シンガイ ダイスケ)

 

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