2018年09月10日

地域一番事務所を目指す上で必要なこと

皆さま、こんにちは。法律事務所コンサルティンググループの長谷川です。
今回のコラムでは、「地域一番事務所を目指す上で必要なこと」
ご紹介させていただきます。
 
船井総研のお付き合い先の地域一番事務所が、
実際に取り組んでいることは以下の点になります。
 

・経営企画部・マーケティング担当者の設置

従来、法律事務所においては、事件処理を弁護士が行い、
それ以外の事務的な作業を事務員が行うことが一般的であり、
集客に関する担当者を設けているケースが多くはありませんでした。
 
一方で、地域一番事務所の地位を確立されている事務所では、
経営企画部やマーケティング担当者を設置されているケースが多く見受けられます。
 
弁護士数、法律事務所数が増加の一途を辿る中では、
集客をはじめとする事務所の経営計画を考える部署の設立が不可欠であり、
今後において規模拡大を図ることを考えている事務所においては、
是非ご検討いただきたい点と言えます。
 

・メディアにおける積極的な情報発信

地域一番化を図っていく上で欠かせないこととして、
様々なメディアにおける情報発信が挙げられます。
 
以前までは広告規制があった法律事務所業界ですが、
今やTVやラジオ、インターネットなど、媒体を問わず、
法律事務所の広告や情報発信を見る機会が身近になりました。
 
地域一番事務所においては、インターネット上における広告出稿に加え、
地元のTV局におけるTVCMやラジオ番組への出演を実施されている事務所もあり、
こちらも取り組むべき活動であると言えます。
 

・地元団体、イベントへの協賛および出店

地域に根ざした事務所を目指す上で、地元団体、イベントへの協賛および出店も不可欠です。
地元のプロスポーツ団体のスポンサー、交響楽団、地域活性化コンパ、フェスティバルなどの
イベント等に積極的に関わりをもっていくことがポイントとなります。
 
現状、携わることができていない事務所様は、是非この機会に
地元団体やイベントへの関与についても、ご検討いただけますと幸いです。
 

・経理状況の開示

事務所経営を順調に行う上で、経理状況の開示も有効な手段の一つとなります。
代表弁護士やパートナー弁護士のみならず、
勤務弁護士や事務員にも経理上の数字を開示することで、
事務所のメンバー全員に経営意識を根付かせることができます。
 
漠然と「事務所を良くしていこう」と伝えるよりも、
「現状の売上が●円、利益が●円なので、目標として、売上●円、利益●円を目指していこう」
と声掛けすることで、当事者意識も芽生えさせることが可能です。
 

・事務所理念、行動指針の策定

事務所の経営に携わっているという当事者意識を芽生えさせる上で、
経理状況の開示と共に効果的なのが、事務所理念および行動指針の策定です。
 
ある程度の事務所規模であっても、
明確な事務所理念や行動指針を策定されていない事務所も見受けられますが、
地域一番事務所を目指す上では、所員が誇りを持って働くことができる環境も
欠かせない要素であり、そのために事務所の理念、ビジョン、ミッションや
行動指針を策定する必要があります。
 

・デジタルシフト、クラウド化の促進

ペーパーレス化が進みにくいと言われている法律事務所ですが、
業務効率化の一貫として、デジタルシフトは不可欠です。
 
書面で残す必要がないものをデジタル化したり、
これまで非クラウドのハードディスク内で管理していた案件データなどを
クラウド上で管理させることが求められます。
事務所規模が拡大していく中で、こうした業務改善についても行っていくことが不可欠です。
 
 
いかがだったでしょうか。
今回は「地域一番事務所を目指す上で必要なこと」に関するポイントを
お伝えさせていただきました。
 
変化が激しい法律事務所業界において、地域一番事務所を目指していく中で、
取り組むべき事柄は少なくありませんが、是非ご参考にしていただき、
今日の事務所経営から活かしていっていただきたいと思います。
 
このコラムをご一読いただきました皆様には、自事務所における状況をご確認いただき、
ご実践できていない部分について、今一度ご検討いただけますと幸いでございます。
 
 
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【この記事を書いたコンサルタント】

長谷川順太(はせがわ じゅんた)

愛知県春日井市出身。 神戸大学大学院経済学研究科修了。修士(経済学)。 大学院修了後、船井総合研究所に入社。 製造業、教育業界のコンサルティング部門を経て、法律事務所コンサルティンググループに配属。 BtoB、BtoCの各業界で培ったノウハウを士業経営に落とし込み、業績アップを図っている。 コンサルティングにおける取り扱い分野は、離婚・不貞の慰謝料請求分野をはじめとする家事分野、相続、交通事故、刑事、企業法務および不動産分野など多岐に渡る。 SEO対策、リスティング広告運用、サイト改善、SNSマーケティング活用のWebマーケティング戦略および弁護士費用・サービス内容のコンテンツ見直しによって、月の問い合わせ件数を2倍にした成功事例を持つ。 また、都市部のみならず商圏人口50万人未満の地方都市においても、1分野のみの月の問い合わせ件数20件、受任件数5件以上を実現。ご支援先のクライアント事務所を地域一番法律事務所にすべく、日々全国を駆け巡っている。

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