2019年04月01日

事務所の伸び悩みを打破するための「投資最適化」発想

業界の成熟化に伴い、以前と比べると、
事務所の成長を実感できなくなっている経営者の方も多いのではないでしょうか。
 
「事務所の成長」というと、売上・利益の拡大や弁護士・事務員の増員、
支店展開や新分野への取り組みなど、様々な視点が挙げられますが、
近時、「成長性が落ちてしまっている」「去年からの変化が感じられない」といった
お悩みを受ける機会も増えてきました。
 
コンサルティングをさせていただく中で、
事務所の伸び悩みを感じられている所長・経営者に対して、
「(改めて、)適切に投資を行っていきましょう!」
といったアドバイスをさせていただくことがあります。
 
法律事務所経営における三大投資項目は、
1.人件費、2.広告宣伝費、3.地代・家賃、になりますが、
投資すべきところにきちんと資源配分(お金だけでなく、人や時間も含めて)
できているかどうかが、成長の鍵となります。
 
船井総研でお付き合いをさせていただいている事務所のうち、
地域一番のポジションを確立している事務所や、
急成長を遂げている事務所に共通しているのは、
業界平均と比べて、極端に投資をしている分野があるという点です。
 
例えば、ある事務所では、マチ弁型の事務所が出店していないような、
一等立地にあえて事務所を構えることで、
弁護士報酬が高額化しやすい方からの依頼を多く受けられています。
 
当然、地代・家賃の経費率は高くなりますが、それと引き換えに、
良い顧客層にリーチできているので、経営面では大きなプラスをもたらしています。
 
また、別の事務所では、人に対する投資を最大化させ、給与・待遇だけでなく、
働きやすい職場環境ややりがいを感じられるような仕事創りに注力しています。
 
結果として、質の高い仕事をする所員が定着、
依頼者からの評判が良くなることでリピート相談が増加し、
広告宣伝費を下げても、多くの依頼を受けられるような状況になっています。
 
投資を考える際のポイントとして、資源を満遍なく配分するのではなく、
戦略的に極端に投資をする分野を作ることが重要です。
 
それをすることで、他事務所と違った明らかな強み・特徴を作れるようになり、
広告宣伝に頼らずとも、自然と人が集まってくる状態を作り出せるのです。
 
「最近成長が鈍化してしまっているな」
「事務所のステージをワンランク上げたいな」といった方は、
ぜひ上記の視点で投資の最適化を行っていただきたいと思います。
 
 
法律事務所経営.com お問合せ・お申し込みフォーム

【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 阿部 悠紀(あべ ゆうき)

法律事務所コンサルティングチーム チームリーダー 法律事務所の業績アップコンサルティングに特化し、25社以上の顧問先を持つ。 WEBマーケティングに強みを持ち、専門サイトを活用した反響の最大化、広告戦略の最適化などで成果を上げている。「即時業績アップ」と「それぞれの事務所に合った提案」を常に心掛けている。

「弁護士 」カテゴリの関連記事