2017年06月06日

地域で人気の法律事務所が行っている採用手法

法律事務所コンサルティングチーム 川上 英秀朗(かわかみ えいしゅうろう)

 

法律事務所専門のマネジメントコンサルティングを行っております川上です。
私は特に弁護士の採用コンサルティングに注力しております。

これまで各弁護士会主催の合同説明会を数多く経験し、
多くの修習生から支持される法律事務所の特徴を把握してきました。
また、200名以上の修習生へヒアリングを行い、
彼らの法律事務所へ就職する際のニーズを把握することも行ってきております。

そして今回はこれまでの経験をもとに、弁護士採用という観点で
『地域で人気の法律事務所が行っている採用手法』をご紹介させていただきます。

その地域で特に修習生から支持され、多くの応募が集まる法律事務所はどこですかと聞くと、
大抵その地域1番クラスの法律事務所であることはどの地域でも多いのではないでしょうか。

その理由としては、そういった事務所では代表は経験豊富で
弁護士会内で有名であり修習生もどのような先生か知っている、
また活躍している勤務弁護士が多いため、
自身の成長ステップを描きやすいことがあげられます。

今回はそのような事務所の採用の取り組みを整理することで、
事務所規模に関わらず地域1番事務所に負けない応募数を獲得することが可能となります。
要するに、多くの地域では『規模の地域1番事務所=採用の地域1番事務所』ですが、
採用に対する活動を増やすことで、規模で地域1番でなくとも
採用で地域1番の存在となることが可能です。
そのための3つのポイントをご紹介いたします。

(1)法科大学院生との接点づくり
地域1番クラスの事務所では、代表がその地域の法科大学院で指導経験があるなど
法科大学院生との接点があるケースが多くあります。
また、サマークラークを開催している、
法科大学院生のアルバイトを受け入れていることもあり、 募集を開始する前から多くの母集団を確保できていることが大きな特徴です。

ここでのポイントとしては、実際に接点を持った法科大学院生だけでなく
他の方へも口コミで広がることで、多くの母集団形成が実現していることです。

そこで、多くの応募獲得を目指す法律事務所は、法科大学院での指導は
すぐに実現は難しいとしても、サマークラークの開催やエクスターンの
受け入れを積極的に行うことで、法科大学院生との接点づくりと
事務所の認知度の向上を行うことができます。

(2)代表の顔と事務所の雰囲気の見える化
就職活動中の修習生の声を聞くと、応募する事務所を選ぶ際に大事にしたいのは
『代表との相性』と『事務所の雰囲気』という声を多く聞きます。
先ほどの①と状況は同じですが、地域1番の法律事務所は、
代表の人柄や事務所の雰囲気は弁護士会内や
その地域の法科大学院内で口コミなどにより知られていることが強みとなります。

それ以外の法律事務所の場合は、この点を採用ホームページを
活用することで補うことができます。 多くの法律事務所では事務所のホームページに説明会情報の掲載のみのところが多く、
修習生としてはその事務所へ応募すべきか判断できません。
そこで既に代表や事務所の雰囲気を何となく聞いている
地域1番クラスの事務所へ応募することが多いようです。

採用ホームページでは、写真や動画などを活用し代表、
勤務弁護士、所内の様子などを紹介できますので、
地域1番クラスの法律事務所でなくても事務所の魅力を知ってもらうことが可能となります。

(3)多くの勤務弁護士を巻き込んだ採用活動
地域1番クラスの法律事務所は代表だけでなく勤務弁護士も
採用活動に参加しているところを多く見かけます。
実際、修習生がその事務所へ入所するかどうかの判断基準の1つに、
勤務弁護士の声があげられます。
そのため、選考を通して修習生への魅力付けの役割を担っています。

しかし、勤務弁護士の数がまだ少ない場合は、
代表1名で採用活動を行っている事務所も多く見かけます。
そこで勤務弁護士と更に事務員の方にも協力していただくことで、
事務所一丸となった採用活動を行うことをお勧めします。
それが修習生へ勤務弁護士・事務員の声を届けることとなり、
事務所の魅力づけを行います。

地域1番クラスの法律事務所へ多くの応募が集まるのは、
地域1番という理由だけでなく、上記のようなポイトが結果として
影響していることも理由の1つです。

その点をうまく抑えることが、そのような多くの応募を獲得するための秘訣となります。
このようなポイントをうまく取り組み、採用活動を積極的に行うことで
地域1番事務所より応募が集まる『採用においての地域1番事務所』を目指したいですね。

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法律事務所コンサルティングチーム 川上 英秀朗(かわかみ えいしゅうろう)

川上 英秀朗(かわかみ えいしゅうろう)

 

【この記事を書いたコンサルタント】

人財マネジメントコンサルタント 川上 英秀朗(かわかみ えいしゅうろう)

月20日以上は法律事務所に赴くことで培った、現場目線の業績アップコンサルティングの手法に定評があり、多くの実績がある。 特に豊富なウェブマーケティングの実績があり、現在も開業直後のクライアントの業績アップに貢献している。

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