2016年03月22日

士業事務所において組織化を進める上で有効な思い切った権限委譲

法律事務所コンサルティングチーム 鈴木 圭介(すずき けいすけ)


法律グループグループマネージャーの鈴木圭介です。

今回もコラムにお付き合い下さり、誠にありがとうございます。
今回のテーマは組織化についてお話をさせて頂きます。

私は開業前後からご支援をさせて頂くケースも多いですが、
開業から2~3年程度経過すると、ほとんどの事務所様でマーケティング体制が整い、
人脈も構築でき、案件が一定程度安定的に入るようになり、経営が安定します。

その段階になった際に多くの先生方から「組織化はするべきか?」というご相談を頂きます。
非常に判断の難しいテーマですが、私は「組織化するべき」だと考えています。
正直「組織化」はとても大変で、苦労も大変多いですので、
代表の方にも「組織化を実現するには、かなりの覚悟が必要です」とお伝えしています。

組織化を実現するには、マーケティングに比べると成果も出にくく、
お金を投資すれば解決されるものではありません。また「人が増えると苦が増える」と
多くの経営者が話されるように、人数が増えれば増えるほど、苦労も増えます。

ただ、組織化をしたからこそできる領域はとても広く、経営の安定感も一人の時とは比べ物になりません。
苦労はありますが、次のステージに進むには組織化を実現しなければいけません。

士業事務所はほとんどの場合、労働集約型ですので、事務所全体の生産性を上げるには、
代表の生産性をいかに高めることができるかが非常に重要なポイントとなります。

生産性を高める上で、非常に参考にしている本なのですが、
ブライアン・トレーシーさんが書かれている「フォーカルポイント」という本があります。

その本では、「目的を達成するには、その目的を実現する上で


(1)重要なことを増やす、(2)重要でないことを減らす、(3)新しいことを始める、(4)あることを完全に辞める

特に、『重要でないこと』を減らす、『辞める』ことが重要」と書かれています。

これらを実現するには、組織化を実現し、
代表がより価値の高い仕事に資源(時間/労力等)を割けるようにしなければなりません。

価値の高い仕事に資源を投資する上で非常に重要になってくるのが「権限の委譲」です。

権限の委譲はとても勇気がいりますので、多くの代表が躊躇してしまうのですが、
思い切った権限委譲を行っている事務所の成長スピードは非常に速いです。

権限を委譲することによる効果は、代表の時間ができるだけではありません。
「代表の気持ちが分かってもらえない」と悩む代表は多いですが、
そのような代表にこそ「権限を委譲しましょう」と提案をさせて頂くケースは多いです。

委譲された側は、矢面に自分が立つ側になりますので、代表の気持ちが分かり、
代表の良き理解者になってくれるケースは多いです。組織化が進まないと感じられている場合、
思い切った権限委譲をまずは実施してみてはいかかでしょうか。

4月17日に士業事務所の「権限委譲」に特化したセミナーを開催致します。
是非ご参加ください。詳しくはこちら↓↓↓↓↓

士業事務所の所長が経営に専念するための権限委譲の極意
■士業事務所のための経営者実務研修
http://www.funaisoken.co.jp/seminar/002676.html



法律事務所コンサルティングチーム 鈴木 圭介(すずき けいすけ)

鈴木 圭介(すずき けいすけ)




「共通 」カテゴリの関連記事