2016年10月24日

驚きの米国グレートカンパニーセミナーより

 

会計事務所コンサルタント 竹内 実門(たけうち みかど)

 

10月10日から16日の一週間、シアトル・サンフランシスコでのグレートカンパニー視察セミナーに参加してきました。この視察セミナーの目的は、米国の先進的な企業を視察し、成長の因子を探ることにあります。特に今回は、成長著しい企業が数多く存在する、シリコンバレーの視察も含まれており、お客様114名、船井総研社員45名の総勢159名という大視察団となりました。

今回の視察セミナーの中で、成長の因子としてのキーワードとなったのは、『イノベーション』でした。世界的大企業である飛行機製造企業のボーイング社は、競合他社では使用していない素材(カーボン)を、大量生産の旅客機に使用するチャレンジを行いました。スターバックスは、単にコーヒーを提供するだけでなく、人々のサードプレイスとしての新たなコンセプトショップを全世界に展開しています。アマゾンは通信販売で急成長を果たしながら、リアル店舗による新しいビジネス展開を行っています。

また、Googleをはじめとする政界を代表するIT企業が数多く存在するシリコンバレーにおいては、ゴールドラッシュから始まるチャレンジ精神旺盛の起業家たちによって、イノベーションを起こす文化が醸成されています。一攫千金を目論む人たちが集まってきたという歴史的な背景に加えて、スタンフォード大学という教育機関でさらに起業家精神を植え付け、その卒業生がシリコンバレーで起業していくという流れができています。

イノベーションを起こすためには、その地域や企業の歴史的背景があり、そして文化として定着していることが、第一の条件だと感じました。さらに、Googleのイノベーションを起こす5つの原則にあるように、『最初から完璧を求めない』『不可能と決め付けない』『ユーザーに焦点を絞る』『共有はアイデアを生む』『データを基に考える』といった、文化・社風づくりが不可欠であると感じました。

これらの気づき、学びを基本に、士業事務所経営に置き換えると、まず、成長するために必要な『イノベーションを起こす文化・社風づくり』が必要だと思います。もちろんイノベーションは目的ではなく手段です。企業経営の目的とは、自らが打ち出した『ミッション』を果たすことにあります。そのためのビジョン構築であり、バリューの明確化が必要です。そこを確立した上で、成長スピードを上げるための『イノベーションを起こす文化づくり』を行っていただきたいと思います。

最後に、百聞は一見にしかず。 ぜひ、来年は数多くの士業事務所さんにご参加いただきたいと思います。担当コンサルタントと共に過ごすことで、ミッション・ビジョン・バリューが明確になり、取組むべき戦略が具体化することは間違いありません。

 

会計事務所コンサルタント 竹内 実門(たけうち みかど)

竹内 実門(たけうち みかど)

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