2018年08月29日

働き方改革は稼ぎ方改革

世間で騒がれている働き方改革は
労働時間や残業時間を削減するということにフォーカスしています。
ただ、単に労働時間を削減しただけでは、実は根本的な課題は解決しないのです。
 
例えば、労働時間を削減したからといって、
その分だけスタッフの給与を削減しても良いかと問うても、容認されるでしょうか。
当然多くのスタッフから異議を唱えられる結果になります。
 
むしろ、スタッフは勤務年数が長くなるに連れて養う家族が増えることになるため、
より多くの給与が必要になります。
 
つまり、根本的な課題とは
「労働時間を削減しつつ、収益は増やし続けなければならない」ということです。
 
こう考えると、これまでの士業事務所の特徴である労働集約型の稼ぎ方からの
脱却を目指さないといけないことになります。
 
労働集約型の稼ぎ方をフィービジネスや稼働を抑制するような
ビジネスモデルに転換することで、収益性を上げることと同時に
稼働してない時間を作ることが出来ます。
 
つまり、稼ぎ方を大きく変えていくことで、
働き方改革(労働時間の削減)も達成されていく

ということになっていくのではないかと思います。
 
では、労働集約型ではない稼ぎ方とはどのようなものがあるでしょうか。
 

・フィービジネスの展開

法律で許容される範囲内で保険や不動産などの紹介報酬を得るなど
収入源として考えていく必要があります。
相続ビジネスから発生した売却不動産や保険需要を上手に扱うことも必要になると思います。
 

・自分達のビジネスに直結するエコシステムを保有する

福岡銀行が展開しているダイアゴナルラン(コワーキングスペース)のように、
クリエイターやビジネスマンやフリーランスを集め、イベントを開催し、
利用者同士もしくは銀行の顧客への紹介などを通じて、
「新しい事業やソリューションを提供することで多くの資金需要が生み出す場を所有する」
という発想も参考になります。
 
もっと小規模ですが、コワーキングスペースを保有し、
スタートアップ企業に利用してもらい、法人設立や創業融資、顧問業務などの案件を
獲得するというビジネスモデルを展開している士業事務所様もいらっしゃいます。
 
またはコワーキングスペースは場所貸し(=賃貸収入 ※不労所得)の側面もあります。
 

・ストックビジネス

同業者向けの業務システムやスマホ向けのアプリなどを展開することで、
不労所得をつくっていく手法も考えられると思います。 
 
 
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【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 小高 健詩(おだか けんじ)

2007年 船井総合研究所入社 2008年 士業コンサルティンググループ 司法書士チーム配属 2012年 士業コンサルティンググループ チームリーダー 2016年 士業支援部 グループマネージャー 2020年 士業支援部 マネージングディレクター

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