こんにちは!船井総合研究所の塩見です。
競合との競争を勝ち抜くためにはどうしたらいいのだろう…?
と頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか?
対応策として浮かぶのは、
・価格を下げようか…
・注力する商品を変えようか…
・新商品が開発できればいいけど…
ということが挙げられてくると思われます。
価格を下げてしまうと、資本力のある大手等とのより低価格競争に巻き込まれてしまいますし、
注力する商品を変えても競合は数多くいるのが現状かと思います。
そこで、ここでは「新商品の開発」手法についてお伝えさせていただきます。
1.「新商品の開発」とは?
「新商品の開発」というと、とても難しい・時間のかかることに
感じられる方も多くいらっしゃるかもしれません。
ですが今回ご紹介するのは、45日間という非常に短期間で
商品化された事務所の例をもとに説明いたします。
ポイントは、「商品内容を見える化する」ということです。
「商品内容を見える化する」というのは、その商品において、
・どういったサービスを提供するのか
・他商品・他社とどう違うのか
・それによりどのような効果があるのか
・その商品単体での料金はいくらなのか
といったところが明確にわかる状態になっているということを指します。
ここからは、税理士事務所が各顧問先へ提供している“顧問”という商品を元に、
“財務顧問”を商品化され、顧客の満足度が上がったとともに、
報酬もアップした事務所様の事例を用いてご説明していきたいと思います。
2.新商品の具体的開発手法
“財務顧問”の商品化手法について説明いたします。
商品化に成功した税理士事務所は下記ステップを踏み、
45日間といった短期間で商品化されています。
ステップ(1):「コンセプト」定義をする
商品内容を明確化するには、まずは他商品と区別をする必要があります。
まずは、何をもって新商品、ここでいう“財務顧問”とするのか、
つまりどこからどこの範囲までの内容を提供するのかを明確にするために、
「コンセプト」を定義する必要があります。
「コンセプト」定義で一番重要なことは、
商品同士のバッティングが起きないということです。
新商品を作っても既存商品とバッティングしてしまうと、
提供内容にズレが生じたり、対顧客にもわかりにくいものになってしまいます。
“財務顧問”の場合、バッティングの懸念があるのは税務顧問が挙げられます。
ですので、何をもって“税務”/“財務”とするのかを決めていきます。
ステップ(2):「メニュー」定義をする
コンセプトが決まったら、既存の提供内容を確認しつつ、
商品内容=メニューを決めていきます。
既存商品の内容をすべて洗い出し、コンセプトに基づいて振り分けていく工程となります。
“財務顧問”の場合、まず既存で提供している顧問サービスの内容を洗い出し、
コンセプトに基づいて“税務”/“財務”に切り分けていきます。
ステップ(3):「業務フロー」定義をする
コンセプト・メニューが決まったら完了と考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、
ここで「業務フロー」まで決めることが重要となってきます。
なぜなら、「コンセプト」定義の際にも触れましたが、
どこからどこまでをこの商品の範囲とするのかというのを明確化するために、
1つ1つの業務フローを決めることで、
何をどのように提供するのかまで決めることができます。
加えて、誰が担当しても同一の商品内容を
提供することができるようになるというメリットもあります。
“財務顧問”の場合、どの会計ソフトを使って、どんな帳票を活用して、
いつまでにその数字を整理してといったように詳細なフローを定めていきます。
上記3つのステップをもって“財務顧問”を商品化します。
3.可視化された資料が鍵
商品化できても対お客様に説明できないと、
実際に提供を開始すること、報酬をいただくことはできません。
そのために、
(1)商品内容を可視化したクロージング資料を作成
(2)商品提供にてアウトプット資料を用意
が必要となります。
(1)商品内容を可視化したクロージング資料を作成
明確に決まった商品内容がわかる資料を用いて
クロージングすることで受注率の向上に努めます。
そのクロージング資料の作成においては、
・他事務所及び自所内の既存商品とのサポート内容の違いを可視化
→ “財務顧問”の場合は、資金(財務)に特化した商品であることを訴求
・他事務所との料金の比較表を作成
→ 料金設定のポイントは他事務所との料金の開きを小さくすることで、
プラスの商品を享受しても費用が大きく変わらないことを訴求する
・商品を享受するメリットを訴求
→ “財務顧問”の場合、早期に売上や利益の予測ができることや
それに対する良し悪しの判断、対策を早期に打てること、
経営に必要な数字がわかるようになる等が挙げられる
と、大きく3つのポイントに沿って、図や表も活用しつつ
可視化された資料を用意することが大切です。
(2)商品提供にてアウトプット資料を用意
“財務顧問”では、アウトプットとして財務顧問レポートを用意しております。
もちろん、商品を提供するにあたって財務顧問レポートを用いて
数値の予測等するため必要ではありますが、
アウトプット資料としてお客様に提供しております。
アウトプット資料を用意することで
わかりやすく価値を感じてもらえる=目に見える価値を提供することができ、
報酬に対する対価を感じやすくなります。
このように“財務顧問”を開発された税理士事務所は、
商品内容の明確化によって既存の顧問よりも単価が高く(1.5~2倍)なり、
財務面からのサポートにより顧客満足度も高くなったという事例がでております。
是非新商品の開発に取り組んでみてはいかがでしょうか?
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