2020年03月17日

リーガルテック最前線~2020年リーガルテック展レポート~

~ コラムインデックス ~
1.リーガルテックとは?
2.アメリカにおけるリーガルテックの最新情報
3.2020年のリーガルテック 時流予測

リーガルテックの最前線であるアメリカで、2020年2月26日~29日に開催された「ABA TACHSHOW 2020」に参加し、
様々な企業を見てきました。
会場には約130ものリーガルテック企業が集結し、更に30名を超す専門家によるセッションが行われました。

1.リーガルテックとは?

リーガルテックとは、文字通り「Legal(法務)」と「Tech(テクノロジー)」を掛け合わせたものです。
他業界では「HR-tech」や「Ed-tech」等、多くの業界でテクノロジーを活用した新たなサービスが
続々と誕生しています。

弁護士業界では、長らくテクノロジーの活用が進んでおりませんでしたが、近年リーガルテックが
盛り上がりを見せるようになってきました。
アメリカでのリーガルテックの市場規模は約2兆円前後とも言われ、巨大市場となっております。
日本でも、リーガルテック市場は拡大を続け、2023年には350億円を超える規模になると予想されております。

2.アメリカにおけるリーガルテックの最新情報

リーガルテックの最前線、アメリカでは多くの企業がしのぎを削っている状況ですが、最も印象的だったのは、
テクノロジーの活用度合いが日米間で大きな差が無かった、という事実です。

実際に、ペーパレス化を推進するためのセッションや、案件管理・顧客管理の活用等が目立ち、
踏み込んだ内容の講座はごく少数でした。
もちろん、日本よりも先進的な取り組みをしている事務所を取り上げたセッションもあり、
「MyVirtual.Lawyer(https://myvirtual.lawyer/)」という完全オフィスレス、オンライン型の法律事務所形態や、
「DIY離婚(https://hellodivorce.com/)」という依頼者完結型の離婚サポートサービスなど、日本にはまだ見られない
取り組みも紹介されておりました。

AIの活用については、日本では「AI-CON(https://ai-con.lawyer/)」や「LegalForce(https://www.legalforce.co.jp/)」等の
企業がAIを契約書レビューに取り入れ、注目されておりますが、アメリカではAIを税務訴訟の予測に活用する
サービス(https://www.bluejlegal.com/)や、AI文書検索サービス(https://rossintelligence.com/features.html)等が
登場しています。
もちろん、契約書レビューAI企業も複数存在するため、AI活用という点では日本より先行しています。
しかし、AIが独自に判断し、意思決定をする技術はまだ開発されておらず、技術的にはかなり先になる見通しであることから、
AIが弁護士業界に対する大きな脅威になる可能性はまだ限りなく低い、という事実も判明しました。

3.2020年のリーガルテック 時流予測

リーガルテックの波はより大きく、加速する1年になります。
特に、2023年の裁判IT化に向けて、多くの法律事務所がテクノロジーの活用に活路を見出すようになるでしょう。

デジタルシフトは、どんなに優秀で仕組化された企業、事務所でも、スムーズに移行が出来ず失敗に終わるケースがあります。
移行期間は少なくとも3年は必要であると言われていることから、2023年の裁判IT化に備えるには、
今年から準備を進めていく必要があります。

また、リーガルテックを活用した生産性向上が次々と実現し、従来型の法律事務所業務が大きく変革される可能性もあります。
特に、AI契約書レビューシステムや、クラウド型の案件管理システムは、活用次第で今までとは全く異なる業務処理を実現し、
大幅な生産性向上が可能になります。

大きな時代の変革期に突入し、テクノロジー活用と事務所の業績が切っても切り離せない時代になります。
まずはテクノロジーに対するアンテナを高く張り、事務所でどのように活用できるのか、
どういったシステムであれば活用できるのか、日々頭の片隅において業務に取り組まれることをおすすめいたします。
また、当社でもデジタル化コンサルティングのご相談を承っております。
お気軽にお問い合わせください。

【この記事を書いたコンサルタント】

業務改善コンサルタント 石黒 翔太(いしぐろ しょうた)

上智大学経済学部卒。 大学卒業後、新卒で船井総研に入社し、法律事務所コンサルティンググループへ配属。 法律事務所の他にも、会計事務所や自動車業界のコンサルティング経験を持つ。 企業法務・顧問開拓を得意とし、多くの法律事務所の最新事例を把握している。 また、入社以来得意としているWEBマーケティングでは、弁護士のみならずあらゆる士業のホーム ページで集客の成功実績をもつ。 最近では、WEB×顧問開拓で多数の顧問獲得実績を挙げている。

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