2017年11月29日

データを前提とした経営へシフトし、顧客、商品サービス、売り方のいずれかを変える

2017年10月下旬にアメリカ東海岸のグレートカンパニーを視察するツアーを弊社で開催しました。

そのなかで【当たり前だけれども重要なこと】を共有させて頂きます。

事務所の経営者として、何を根拠に経営戦略(業績アップ)を作っていますか。

きっと「データ」とお答えになると思います。ただ、本当にデータを収集し、活用できているでしょうか。

この点、アメリカの企業はデジタルツールを活用し、お客様のニーズをデータとして徹底して収集し、真の顧客を再設定したり、商品サービスを変化させたり、売り方を変化させていました。

例えば、ウェブ上で取引が完結するAmazonは、実店舗であるamazon books(本屋)を立ち上げました。人件費や固定費となる家賃がコストになるのに出店をしたのです。この背景には小売業全体の取引額に占めるECの割合はこの数年相当成長したといっても8%程度に過ぎず、実際の取引のほとんどはリアル店舗で行われているのです。やはり顧客にとっては、本は手に取って目で見て、購入する商品なのでしょう。

そこで、アマゾンは取り切れてない売り上げを獲得するために実店舗を作り出しました。日本では斜陽産業の象徴のように語られる書店です。このAmazonBooksには特徴があり、本は背表紙ではなく表紙がこちらを向いて陳列させています。この展示法だとごくわずかな本しか置けず、売り場効率は圧倒的に悪いはずです。

ただ、よく見てみるとアマゾンレビューの得点が4.5以上の本だけが置いてあったことで、この店舗の狙いが分かりました。この店舗に置いてある本は、すべてオンライン(Amazon)上のデータに基づいており、売れ筋商品のみで構成されているのです。つまり絶対に本が売れる店舗なのです。

また、メジャーリーグのボストンレッドソックスは、非常に得意な球団として知られています。

そのマーケティング施策も驚くべきものでした。マーケティングのターゲットを2015年からチケット代を支払う大人ではなく、子供に移したのです。

この施策の根拠は2015年に収集したデータで、次のようなものでした。

初めて球場に足を運ぶ年齢を3~5歳と13歳~15歳の2つのカテゴリに分類しデータ分析を行うと、将来の球場への来場率は65%以上「初めて球場に足を運ぶ年齢を3~5歳」の方が高いというデータが取れました。このことでいかに初来場する年齢を早められるかという下記の施策を打ち出しました。

 ・子供のファンクラブでは、チケットを1枚無料にした。

 ・子供でも楽しめるようにVRツールを設置した。

 ・集中力のない子供のために左翼スダンドにキッズルームを設置して、3回から7回まで開放した。(試合が決着しやすい7回以降はスタンドに戻らせて勝利の瞬間のエキサイティングな経験をさせる。)

さらに、世界最大の求人ウェブ媒体であるIndeed社では、応募者(求職者)は何が気がかりで、何を解決すれば応募者を集め、採用することができるのかを分析して、応募者の不安、応募の決定要因、応募者の行動をすべてデータとして握っていることがindeedの圧倒的な成長を支えていました。

このように顧客ニーズや購買行動のデータを取ることで、より最適な顧客(ターゲット)、商品サービス、売り方を見なおすことで、高い確率で業績アップが出来ると思います。

さて、ウェブマーケティングに取り組んでいる士業事務所様では、グーグルアナリティクスやPPC広告などのデータは活用していると思います。ただ、実際にはその分析に一番必要な「お問合せに至った検索キーワード」や「お問合せをしたお客様がウェブ内をどのように回遊しているのか」などその本質を掴めていない事務所様は多いと思います。

デジタルツールは導入さえすれば漏れなく完璧にデータが取得できますので、ここに投資をしていくべきだと思います。

また、顧客やチャネル向けに勉強会やセミナーを開催されていることと思いますが、その際に取得するアンケートはデータとして活用できていますでしょうか。チャネル開拓先の営業マンの誰がどのような感想を寄せて、士業事務所にどのようなニーズ(期待)を持っているかも重要なデータです。

データを握っているということは、相手のニーズをしっかり捉えることができる状態にあるわけです。相手のニーズを満たしさえすれば、既存顧客は離れず、新規顧客を開拓し続けることが出来ます。

今一度マーケティング施策の顧客、商品サービス、売り方のいずれかを見直して頂けばと思います。

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【この記事を書いたコンサルタント】

シニア経営コンサルタント 小高 健詩(おだか けんじ)

2007年 船井総合研究所入社 2008年 士業コンサルティンググループ 司法書士チーム配属 2012年 士業コンサルティンググループ チームリーダー 2016年 士業支援部 グループマネージャー 2020年 士業支援部 マネージングディレクター

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