皆さま、こんにちは。
法律グループ企業法務チームの吉冨でございます。
今回は「顧問契約プランの可視化」についてお話をさせていただきます。
企業法務分野に取り組んでいる事務所様のなかには、
①顧問契約料金について取り決めはなく言い値で決めている
②顧問料金は月額3万円からで設定しているが対応業務は顧問先により異なっている
③顧問料金と対応業務についての取り決めを行っている
④法務ニーズに合わせた料金プランと対応業務を可視化している
⑤業種別の法務ニーズに合わせた顧問契約を整備している
⑥企業の法務ニーズに合わせてアレンジした顧問契約を整備している
といった顧問料金の設定、サービス内容の設定をされていることがあるかと思います。
ほとんどの事務所様では①か②の範囲で対応されており、顧問先数が30社未満で地元の経営者に提案される中で多く対応されているのではないかと思います。
一方、顧問先企業が30社以上を超え、毎月の顧問契約社数が2社以上という法律事務所については、顧問契約プランを整備し、明朗会計且つサービス内容を可視化されているケースが散見されます。
2017年日弁連第2回中小企業の弁護士ニーズ全国調査報告書(調査結果編)によると、29の道府県の企業において、弁護士と顧問契約を結んでいるのは15%以下ということです。
多くの経営者は弁護士との顧問契約を結んでいない、結んだことがないという状況です。
また、「経営者が弁護士以外に相談したお困りごと」としても、雇用問題や債権回収、契約書の相談・作成、クレーマー対策など弁護士が法的な側面も踏まえて対応すべき事柄について、経営者は税理士や公認会計士、社会保険労務士など他の士業の方々に相談しています。
つまりは「顧問弁護士が何をしてくれるのか分からない」や「弁護士には訴訟や紛争になってから相談するのが通常」といったイメージを持たれていることが想定されます。
弁護士は雇用問題、契約トラブル、債権回収、クレーム対応など多岐の分野にわたり、法律相談から訴訟の代理も行うことができますが、弁護士業務内容を可視化し、啓蒙できていないこともあることから、企業との契約の機会損失を起こす可能性があります。
一方、首都圏、地方都市に限らず毎月企業との顧問契約を順調に伸ばしている法律事務所については、顧問弁護士としての対応業務を可視化・明朗会計にし、経営者から問い合わせがあった際に、そのプランを明示して顧問契約に繋げています。
顧問契約プランのイメージとしては以下のようなものです。
このようにサービス内容と料金体系を明示することで、顧問弁護士が「いくらで」「何を」「どこまでの範囲で」してくれるのかが分かり、様々な分野について横断的に相談、対応をしてもらえる価値あるいは意義を伝えることができます。
まだ顧問契約に関するサービス内容の可視化、明朗会計化を行っていないという先生方は契約プランの策定についてご検討されてみてはいかがでしょうか。
弊社では、企業法務分野に取り組まれている法律事務所を対象にした「企業法務研究会」を開催させていただいております。
企業法務研究会は、法律事務所における顧問獲得や、企業法務に関する情報交換及びスキルアップに特化した研究会です。
セミナー・勉強会の開催方法およびテーマ選定、ニュースレターの作成方法、顧問先及び顧客管理方法、企業への企画書の作成方法等、事例を中心に具体的な情報交換を行います。
今年度は「顧問サービスの在り方を考える」をテーマとし、顧問サービスプランを創るワーク、契約書および労務関係の書面作成パックづくりなどを講座に組み込む予定です。
次回は4月10日(火)11時~17時、船井総合研究所東京本社にて開催予定でございます。
初回参加に限り、無料でご参加いただくことが可能ですので、ご都合の合う方はぜひこの機会にお越しください。
企業法務研究会の詳細はこちらをご覧ください。
>>https://bengoshi-samurai271.funaisoken.co.jp/page-1937
皆さまのご参加、お待ちしております。