40万人都市にある弁護士3名の法律事務所様は、
毎年弁護士を1名ずつ採用するということで修習生を募集しています。
しかし応募は年間で数名のため、より応募を増やすことが課題でした。
今年からサマー・クラークに取り組んでみたところ、
5月末に告知を開始してから、2週間ほどで18名の応募がございました。
応募者のほとんどは、東京大学や京都大学など毎年多くの司法試験合格者を輩出している
法科大学院生の在学生や修了生です。
これまでは、ひまわり求人ナビを活用して年間でも応募が数名だったため、
代表や事務所の皆さんは非常に驚かれていました。
他の事務所様でも、150万人都市にある弁護士1名の法律事務所様で
28名の応募が集まったと報告されております。
今回は、そのようなサマー・クラークの取組みについて執筆させていただきます。
昨年以上に採用競争の激化が予想される今年の新人弁護士採用動向
サマー・クラークの取組みのご解説に入る前に、
まず、新人弁護士採用の動向についてご解説させていただきます。
6月7日(木)に法務省から平成30年司法試験(短答式試験)の結果が発表されました。
今回の短答式試験で合格に必要な成績を得た方の人数は3669人です。
下記グラフは、直近5年間の短答式試験合格者数と司法試験合格者数、及び短答式試験合格者数
比較(2018年対比) (=各年短答式試験合格者数-2018年短答式試験合格者数)の推移です。
下記のグラフから予想できることは、
短答式試験の合格者総数が減少していることから、新人弁護士の質の低下です。
例え、司法試験合格者数が昨年と同数であっても、
採用したいと思える司法試験合格者数は減少します。
サマー・クラークとはなにか
一般的なサマー・クラークの取組みでは、
対象 | 法科大学院生在学生又は卒業生 |
日程 | 平日4~5日間(夏季休業中) |
内容 | 法令・判例等に関する調査、契約書作成等の法律実務の補助 |
待遇 | 日当1万円+交通費(遠方の方は宿泊費も) |
とすることが多いです。
例えば、5大渉外事務所様でも、上記のような取組みをされています。
しかし、現在、地方事務所様にて成功しているサマー・クラークの取組みでは、
対象者は同じですが、それ以外は異なりますので詳しくご解説させていただきます。
サマー・クラークのポイント①:開催時期と日程
サマー・クラークの開催時期は、8月が最適です。
なぜなら、法科大学院の夏季休業が8月~9月であるためです。
また、日程は半日か、2日間が最適です。
これまで法科大学院生の意見を聞いているところ、
夏季休業中に長期間スケジュールをおさえられるのは行きづらいということで、
半日~2日間の開催が応募数が増えます。
サマー・クラークのポイント②:開催プログラム
2日間の開催プログラムは下記です。 各項目についてご解説いたします。
1日目 | 2日目 |
事務所紹介 | ワーク |
法律事務所業界解説 | 観光 |
地方事務所の魅力解説 | |
取扱分野解説 |
事務所紹介・事務所内見学
まずは、事務所の概要をお伝えいたします。
また、事務所を見学してもらうことで、
どの様な人が働いているかを理解してもらいます。
法律事務所業界解説
法科大学院生にとって、法律事務所の業界動向がどの様になっているのか、
ご存知ないことがほとんどです。
そのため、現状の法律事務所業界がどの様になっているのかを解説いたします。
地方事務所の魅力解説
70期の弁護士の先生の東京への就職率は55.8%、大阪への就職率は10.2%でした。
(※出典:2018年1月のhttps://www.bengoshikai.jp/kyujin/linkのデータをもとに
株式会社船井総合研究所にて加工(エリア別70期弁護士登録者数/70期弁護士登録者数)
つまり、大都市一極集中です。
また、法科大学院生にとって行ったことがない地域、聞いたことがない地域であれば、
その地方の事務所がどの様なライフスタイルで業務に携わっていらっしゃって、
どの様な案件に携わることができるのか、イメージすることが出来ません。
そのため、地方事務所での働き方や地方事務所でしかできないことを解説します。
取扱分野解説
事務所にて取扱つかっていらっしゃる分野について解説します。
このプログラムの意図としては、事務所の取扱分野の面白さや、
法科大学院で履修している法律がどのような形で実務に使われているかを知ってもらうためです。
ワーク
1日目のプログラムでは、法律事務所の業界動向、自事務所の強みを解説しております。
そのため、その内容を踏まえてワークをします。
1日目の取組み内容の理解度を把握することができます。
観光
地方事務所の魅力解説では、ライフスタイルや業務状況を解説しています。
法科大学院生に実際に生活するイメージをもってもらうために、
地域の栄えている場所や観光名所や裁判所をご案内します。
サマー・クラークのポイント③:採用に繋げるために
サマー・クラークの開催月は8月が最適です。
冒頭でお話ししたような応募数を獲得するためには、告知期間は1ヶ月間必要なため、
告知の開始は遅くとも7月初旬には開始しなければいけません。
ですので、準備など早急に進められたい先生は、ご相談下さいませ。
これまでの実績よりご活用いただけるツールもご準備しております。
皆様の弁護士採用が成功することを心より願っております。
本コラムをご覧いただいてご関心をお寄せの先生は、
E-Mail: lawyer_hrd_solution@funaisoken.co.jp
にご連絡下さいませ。
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