2021年07月26日

士業事務所が行いたい多角化経営・新規事業・事業開発

こんにちは。
士業事務所のグループ経営・新規事業創出・事業開発を担当している鈴木圭介です。

本コラムの目次
1. 士業事務所で増えているグループ経営・新規事業創出ニーズ
2.士業事務所はどのような事業を付加しているか?
3.マネジメント会社を設置するのは何人規模の時か?
4.士業事務所が多角化・新規事業を考える上での成長ステップ

士業事務所で増えているグループ経営・新規事業創出ニーズ

2019年9月に士業TOP100セミナー~グループ経営・パートナーシップ篇~と題してセミナーを開催させて頂き100名近い先生方にご参加頂きました。近年では最大に近いレベルの集客数となり、多角化経営に興味を持たれている士業経営者が多いということを改めて実感したのは記憶に新しいです。

その際に事前に参加事務所様に、経営形態に関するアンケートを約100事務所様に実施をした所、士業外の事業に興味を持っている比率は、比率が高い順に、司法書士73%、行政書士67%、税理士50%、社労士20%、弁護士17%という結果となりました。セミナー参加者という限られたアンケート結果ではありますので、業界全体の傾向とはいえませんが、司法書士の方で多角化に興味を持たれているケースは多く、その理由を聞かせて頂くと既存事業に対する危機感からという答えが多くございました。

士業事務所はどのような事業を付加しているか?

では、士業事務所はどんな事業を付加させているケースが多いのかについて分析結果をご報告致します。士業界における事業規模TOP300に分類される事業グループでは、コンサルティング業44%、アウトソーシング業25%、不動産業13%、保険業6%、人材業5%、マーケティング業4%、教育・研修関連業3%という分類となり、既存顧客へのサービス付加モデルが半数を超える結果となりました。

マネジメント会社を設置するのは何人規模の時か?

人数比で分析すると違う結果が出ており、100人未満ではコンサルが過半数を占め、100人を超えるとコンサルの比率が減少し、その他の事業会社の比率が全体的に高まる傾向にありました。また、マネジメント形態では、100人以上の事務所は2割弱をHD会社が占めている。100人未満の事務所は、HDが少なく、7割以上が税理士と弁護士が占めており、100人以上の場合はHD会社を持つことを検討することも重要な戦略だと考えられます。

士業事務所が多角化・新規事業を考える上での成長ステップ

士業事務所が多角化・新規事業を考える上での成長ステップとしては
【ステージ1 ビジネスモデル確立】創業士業における地域一番事務所
【ステージ2 周辺業務付加モデル確立】創業士業+周辺業務における地域一番事務所
【ステージ3 グループ経営モデル確立】士業隣接業種+事業会社設立
【ステージ4 事業会社経営モデル確立】事業会社+第二本業化
といった4段階のステージがあり、事務所の成長戦略に組み込んで頂きたいと思います。

船井総研では、多角化・グループ経営戦略の構築、新規事業創出に関する
アドバイスも行っておりますので、お気軽にお声掛け下さい。

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