2017年09月06日

1日3時間の時短!?士業事務所のチャットワーク活用事例

こんにちは!社労士コンサルティンググループの富澤です。

本日は士業事務所の生産性向上のためのクラウドサービス活用事例として、ChatWork(チャットワーク)と具体的な活用事例をご紹介します。

ChatWork(チャットワーク)をご存知ない方もいらっしゃると思いますので、まずはChatWork(チャットワーク)の説明、続いて士業事務所への活用インタビューを掲載させて頂きたいと思います。

ChatWork(チャットワーク)とは?

ChatWork(チャットワーク)とはメール、電話、会議に変わるコミュニケーションツールです。個人あるいは特定の複数人のグループ間のコミュニケーションをチャットで行うためのツールです。LINEのビジネス版を想像頂くとイメージしやすいかもしれません。

主な機能としては4つあります。
①グループチャット
②タスク管理
③ファイル管理
④ビデオ通話

実際の画面は下記のようなものです。


(チャットワーク社作成 説明資料より抜粋)

ChatWork(チャットワーク)活用のメリット

個人的に活用していて感じるメリットは下記2つです。

1.情報共有の量、スピードが上がる
2.時短ができる(コミュニケーションがメール、電話、会議等だった時に比べて)

ある社労士事務所様では1日3時間の時短効果があると感じているとのことです。
https://go.chatwork.com/ja/case/nari-sr.html

尚、弊社士業支援部でも全社員が活用しています。

士業事務所の活用事例

それでは実際の活用事例について紹介します。

今回は仙台で税理士、社労士、行政書士の3士業のグループ経営をされている
みらい創研グループ様に簡単なインタビューをさせて頂きました。
インタビュー形式でご紹介します。

いつから使用されていますか?

チャットワークは、2013年9月に登録したことをきっかけに数人で試用を始めました。既読が付かないことなどに最初は戸惑ったものの「タスク管理」や「機能が多すぎないのでネットリテラシーの低い人でも使える」と感じ、部門内で一斉に導入しました。

どのような工夫をされていますか?

1、メッセージのひな形の活用により入力を効率化

業務依頼や連絡については「概要」に様式を記入しておき、そこに沿った記述を行うこととしています。

(下記のように概要欄に入れることですぐに転記が可能)

例えば電話の伝言などは、外出先から直接チャットワークを見て電話ができるようにしています。

------概要例-----

<例1>電話連絡メモ

<伝言コピー用テンプレ>
社名:
名前:
tel:
伝言:

<例2>物品の購入依頼

<購入依頼は下記をコピペしてタスクで依頼>
◆発注品名:
◆品番:
◆使用部門:
◆メモ:

<例3>突然の休暇を連絡する際

Ⅰ.休暇等連絡フォーム
★ 内容(直行・遅刻・休暇など)
★ 理由
★ 備考 出社する時間など連絡事項を記載
★ タスク先は本部も必須

<例4>パートさんから社員への質問がある時

■質問は以下のテンプレートを埋めてください。
*対象事業主
*質問内容
*質問内容を自分なりに調べた時の方法
*調べた結果、どこまで自分で把握しているか
*質問内容についての自分の思い、伝えたいこと
*回答内容を、どの仕事に反映させるつもりなのか

2.概要欄の活用

部門でよく使うサイトのURL、ログインIDやパスワードなども概要に記載しておくことで、調べる手間を省いています。(チャットによってメンバー権限を調整しているので、勝手に改変されてしまう心配もありません)

(ある事務所ではよく見るブログのURLなどを概要欄に入れていたりするようです)

3、伝えたいことはタスク機能で連絡

メッセージ入力での読み飛ばしを防ぐため、また読んだかどうかを確認できることが利点です。欠点はタイムラインがどんどん流れていくことでしょうか。ただこれも、タスク機能での連絡に限定していますので、業務に支障は出ていません。

(タスク機能を活用することでタスク担当のユーザーは下記のタスク欄にメッセージが残る)

4. グループチャットの名称の工夫

グループチャット名には必ず管理する部門名を入れること、チャット名ひと目で内容がわかるものにしています。

グループチャットの種類には下記のようなものがあります。
・組織図に沿ったもの(役員だけのグループ、チームだけのグループなど)
・電話連絡メモ
・グループ他部門との相談、依頼
・お客様との連絡用
・外部との連絡用
・部会活動用
・求人、採用依頼連絡用
・Q&Aチャット

社労士部門が関連するものでは40種類、グループ全体ではそれ以上のグループ数が存在しています。アイコンも用途ごとに分けており、社内チャットと社外の方が入るチャットでは、画像を変えています。

(グループチャット作成のポイントは実際の会議をイメージして細かく沢山作ることだそうです)

5.スマートホンにアプリを入れて、即時対応
社員全員がスマホにアプリを入れているため、外出先からでも早い対応が可能になります。

6.個人別のアカウントでアイコンを必ず設定
ルールは特にありませんが、個性が出ます(笑)
タスクの担当を振り分ける際の個人の判別に便利です。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回紹介したChatWork(チャットワーク)は一部の機能に制限があるコースであれば無料で使用することができますので、まだ活用されていない事務所はこの機会にまずは活用されることをおすすめします。

今回のChatWork(チャットワーク)に限らず、世の中の多くのITサービスは事務所の体質に合えば、効率が格段に良くなるものが沢山あります。そして無料で使えたり、費用がかかっても導入コスト0円で毎月の使用額も定額だったりします。また1ヶ月でサービス利用を停止できたりします。つまり、サンクコスト(埋没費用)が小さいのです。そのため、事務所に合わなければやめればいいという考えで積極的に取り組むことが大事だと思います。

働き方に関するそのほかの記事は下記もご覧ください

◆ 苦手なことを外注化して働き方改革を推進する

◆ 「サービス提供」から考える士業事務所の働き方改革

◆ 士業事務所における”働き方改革”について考える

◆ 「働き方改革」で重要なたった1つのこと

担当:富澤 幸司(トミザワ コウジ)   株式会社船井総合研究所 士業支援部グループマネージャー
東京都墨田区出身。幼い頃より家業の鉄道部品メーカーを経営する祖父や父の背中を見て育つ。家業を手伝いながら、大学に通う4年間を過ごし、自動車部品メーカーに入社。営業でトップの成績を残す。 その後、船井総合研究所に中途入社。入社直後から社労士事務所専門のコンサルティングに従事する。 法人顧問獲得を目的としたコンサルティングから個人マーケットを対象とする障害年金において、船井流のWEBやDM、セミナーなどのマーケティング、営業、マネジメント支援により開業間もない事務所から100名事務所までの成長支援で成果を上げている。 現在は全国で230以上の社労士事務所が参加する社労士事務所経営研究会・障害年金分科会の主幹も務めている。 モットーは「事例主義」「現場主義」「結果主義」 ミッションは「永続化するグレートカンパニー作り」

士業コンサルティンググループ 富澤 幸司(トミザワ コウジ)

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